フリオーソの想い出(デビューから南関の大将へ)

南関の歴史で…こんなにも長く一線に君臨した馬はそうは居ない
今の時代のせいかもしれないけど…２歳〜８歳まで常に中央の超一流を相手に走って来た

フリオーソは「速い」か「強い」かと言えば「強い」馬だった
瞬発力が抜けてるワケでも無いし、器用にペースに対応出来たワケでも無い…ただ条件不問で崩れずに頑張った
同じ川島厩舎のアジュディミツオーは「速い」馬でしたロケット」と言われた二の脚スピードの反面、負ける時は脆かった事

フリオーソが持つ…その地方馬らしい土臭さが愛された要因□



フリオーソがデビューした６年前は、ミツオーがダート王に君臨した時代思えばこうして着実に後継者と呼ばれる馬が出てきてたのも、今では懐かしく感じる
翌年の０７年クラシックはフリオーソをはじめ、ダービー馬のアンパサンドや「ミカ様事件」のトップサバトンの３強
古馬も短距離にフジノウェーブ・中長距離にミツオー・ボンちゃんブラちゃん・ルースリンドと粒揃い

しかしミツオーの怪我と怪物シーチャリオットの不調で…「対ＪＲＡ」への馬が不在になってしまった
中央馬はカネヒキリが故障したと同時にヴァーミリアンが登場中央だけでなく標的を南関に向けて来た

頼みの綱だった最強クラシック世代は、アンパサンド・トップサバトンが春以降は冴えずボンネビルレコードが、中央へ移籍してしまい……押し出されるように、この年ＪＤＤを制し世代のチャンピオンになった、フリオーソに期待が懸かった

今考えれば当時のフリオーソに南関を背負わせるのは…余りに酷でしたヴァーミリアンらＪＲＡ勢に通用するワケも無く、いよいよ好き勝手に荒らされてしまいます

内田が翌年にＪＲＡに移籍し…フリオーソと同じくヤネの戸崎圭太も押し出される形で、南関のエースとしての重責を担う事に
実力が伴う前に内田から南関を任された戸崎には、ファンからの罵声も飛びました□

『内田の替わりが務まるのか』
『的場に乗らせろ』
『なんちゃってリーディング野郎』

この重圧はハンパじゃない勝ち鞍が伸びようが、それは馬質によるモノと周りのサポートだと言われ…この時期の戸崎には同情する
自分だって一時期離れていた大井に久しぶりに行き、戸崎が１位に君臨したリーディング欄を見て違和感を抱いたこれは仕方ない事…南関ファンの評価はシビアで、浸透するにはそれなりに時間がかかるまして実力で勝ち取ったモノでは無いだけに…


南関も０８年に入り…ますます雲行きが怪しくなりこの頃から、今に至る「中央の独壇場」が始まった
フリオーソも帝王賞を勝利するも…カネヒキリにヴァーミリアンらが不在の二軍の中央勢を相手にしたモノでありボンネビルレコードにまで先着される始末
この年はヴァーミリアンに加え、カネヒキリが完全復活を果たし…下からはサクセスブロッケンも台頭アジュディミツオーは、もはや全盛期とは比べられない走りになっており…相変わらずフリオーソは１頭で南関を支えた
次々に登場する強力中央勢に、無抵抗で

悔しさばかりが募ったこの２年南関に再び光りは差すのか

続く