大井の名馬(マカニビスティー〜天は見ている〜)

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『どう？ゴールドヘッドの話は』
『戸崎騎手って凄いなぁ』
『…どうゆうトコが？』
『スターじゃないですか♪３００勝もして、ナンバーワン騎手…何せダービーは３勝ですよ〜格好良いです』

『今は人気ある騎手だけど…実は苦労した時期があるんだよ』
『そうなんですか〜』
『彼が少しずつ認められたのは…２０１０年じゃないかな〜』



人に歴史あり
今や南関リーディングとして君臨し、中央移籍が確実になった戸崎圭太

帝王・的場文男が３１回騎乗で未勝利のダービーを既に３勝している初勝利は早く、２００８年だった…
大波乱の立役者となったドリームスカイでの勝利ディープスカイが日本ダービーを制し、『スカイ繋がり』と騒がれた
当時、０６年に１８歳でダービーを制した町田が控え室…戸崎に対して言った言葉

『戸崎さんダービーの勝ち方教えましょうか？』

冗談半分で言ったらしいが…生意気な後輩に戸崎は睨みを効かせたらしい石崎隆之は感じた

『今年は戸崎が持って行くな』と

ちょうど内田が中央に移籍し、強引にリーディングジョッキーにされたような戸崎重圧はハンパじゃない
フリオーソの日記で書いたように当時の戸崎へのバッシングは酷かった実力ではなく…偶像によって作られたリーディングコアな南関ファンは認めるはずが無かった

翌年のダービーは羽田盃馬のナイキハイグレードで１番人気に押されながら、４着……控え室で戸崎は一人泣いたそうです〓励ましたのは既に中央のトップに君臨した内田
増える勝ち鞍も、内容が薄ければ印象に残らない


２０１０年も戸崎に有力馬が依頼されましたマカニビスティー
じつはこの馬にも風当たりが強く…地方移籍は東京ダービーを勝った賞金で今後の選択肢を増やしたいとゆう…何とも南関を見下した考えから、１番人気でも『ヒール』扱い
むしろ里帰りした内田のシーズザゴールドが期待されてたんじゃないか…

羽田盃では…戸崎が誰もが見てとれる早仕掛けシーズザゴールドに壮絶な叩き合いの末…競り負けてしまう

『やっぱ内田には勝てねーな』
『的場なら勝ってたぞアホ』
『そう甘くねーや』

数字ではリーディングでも…やはり大井競馬場のファンは、帝王・的場文男・正真正銘のナンバーワン内田博幸を指示した。『なんちゃってリーディング』若きエースの正念場だった
内田さんは居ない…５０を越える的場さんに譲るワケにもいかない…これからの大井競馬場は自分が支えて行くんだ

リベンジを誓った東京ダービー
相手もシーズザゴールドに加えて…後にＪＤＤを勝つマグニフィカ・桑島孝春最後の相棒ドラゴンキラリ・羽田３着で石崎隆之を配したブンブイチドウ・そして悲願のダービーを目指す的場文男のショウリュウ……クセ者揃い

これで負ければ…自身の地位すら危うい



振り返れば、一言で最高のレースをした□馬を信じきった仕掛け所…ぶっ千切りだった

マカニビスティーは予定通りにダービーを最後に中央へ□しかし甘い話なんか無いのがこの世界……ＪＤＤへの出走を叶わずに陣営の思惑は崩れた一言、ざまあみろが正直な気持ちだった

そのＪＤＤで戸崎は、船橋のマグニフィカで中央勢を撃破した□ある意味運命的なモノか…悩み、努力した人間を天は見捨てなかった
翌年は羽田盃→東京ダービーと制覇した戸崎ようやく場内でも認められつつある…


中央へ移籍しても、原点を忘れず…ひたむきに努力し益々の活躍を願っている

今でもマカニビスティーだけは応援する気になれないマル地の馬


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『順風満帆な人生なんか無いんだから』
『戸崎騎手も苦労したんですね』
『これからキミも大井競馬場で走る為に…苦労と努力は忘れないように』