走れ！優駿学園１２(ボンちゃんのバイト)

名馬会時代から続く…迷店

□いなり一□

□ □

『じゃあ勘定してや』
『へいいなり寿司が１０皿で…１０００ですね』
『相変わらず旨いよ』
『エヘヘありがとうございやす…丁度いただきますまいど〜』

『大将〜バイト遅いすね』
『ったくしょうがねーな初日から遅刻かよ〜』
『大丈夫なんすか？』
『サンクス…おめぇは黙って片付けしろよ』


１０分後

『き〜〜らきら光る〜夜空の星よ〜ラララララ〜ただ今大井競馬第１０Rの発売を締め切りました〜かぁ』

ドドドドドド…

『すいません〜』
『おう遅刻たぁ度胸あるね〜兄ちゃん』
『申し訳ないです…』
『次やったら帰ってもらうからな』
『はい』

『名前なんだっけ？盆と正月が何とか？』
『ボンネビルレコードです』
『ホントダヨレコード』
『ボンネビルレコード…』
『ボンネビルレポート』
『ボンネビルレコード…』
『ボンネビルレコード…あってんじゃねーかってかダハハハハ〜』

『………。』
『……さてか…じゃあボンちゃんで良いかな』
『はい』
『まず寿司屋はお茶から上手く煎れねーとな〜やってみ』

ガサッ…ガサガサガサ…

『大将お金ありますか』
『はいよ…』


５分後



『ただ今帰りました〜』

カチ……とくとくとく…


『お茶です』
『うん』



『痛っ大将がお茶を入れろて』
『誰がペットボトルのお茶を注げって言った』
『お茶ってペットボトルしか知らなくて…』

『かぁ〜〜ゆとりだねぇボンちゃんお茶はね…お茶っ葉にお湯を注いで…』
『ホットが良かったんですか？』
『…まだ早ぇな……とりあえず皿洗いするか』
『はい…お願いします』
『ボンちゃんがやるんだよ』
『どうやって洗うんですか？』
『前脚で洗うの』
『前脚が汚れますよ』
『前脚でスポンジを持って洗うの』
『汚れて無いヤツは洗わないで良いですか？』
『洗う』
『なんでですか？』




だんだんとバイト君も成長していった


□□

『よし…いなり寿司作るか』
『はい』
『決まりとしては…□この大きさだな…やってみな』


□

『これじゃ…金玉袋じゃねーか形良く作れな』
『じゃソーセージも付けますか？』
『ボンちゃんオメェは大井競馬場で何を学んだんだよ』


そして日は過ぎ…


□ □

『ボンちゃん２頭様ご案内』
『へい！』

(良い動きだ…もう安心だな)


ガラガラ


□

『オグリ〜』
『久しぶりだね〜』
『良い所来たなおめぇの生徒がバイトしてんだ』

『オグリ先生』
『ボンネットレコードじゃないかぁ』
『ボンネビルレコードです…』

『よしじゃオグリ先生に作ってやれやボンちゃん』



□□□

『先生…食べてください！』
『……何これ』

『ボンちゃんの金玉袋です』
『良い出来栄えだな〜なぁオグリ食ってやれや』

『…違うバイト探しなよ…』

大井の馬が集まる迷店□いらっしゃい