走れ！優駿学園３８(追悼・グルーヴ先生)

名牝逝く…


□ □

『ちょ…先生マズいて……』
『なにがぁん…こんなになってんのにぃ？』
『俺さ…前脚を擦りむいただけよ…』
『あらっ…真ん中の脚を…治療しなきゃ…』

♪♪♪

『ん…もぅ誰よ…』

『じゃ先生行くからね俺』
『待ってよまだイカないでぇ…イクには早いわぁん…』
『教室に戻るんだよ！』

『もしもしぃ？優駿学園のエアグルーヴよっ』
「こちら輪っか申請所ですが？」
『なによ牝？なんの用事よ』
「輪っか申請に来ていただきたくご連絡を…」
『そこさぁ？良い牡いるの？』
「あのぅ…おっしゃる意味が…」
『わかんねーヤツだねアンタ！イケてる牡はいないのかっての』


□


□ □

『えっ？グルーヴ先生も輪っか付けるの？』
『そうなのっ…ついに私もょ…』
『まぁ今までと変わらず頑張ってよ先生』
『変わらずにぃ？ありがとう…ジャーニー君』
『とりあえず頭痛いから寝かせて』

ガシッ…

『…』
『先生ヤバいって〜学園にもたくさん旦那さん居るじゃんか』
『牝はっ…恋多き生き物なのっ』
『バレたらみんなに…』

『断るなら…仮病って教頭に言うわよ？』
『はい……』


そんなこんなで輪っか申請所へ


『１頭で大丈夫？』
『ディープ君…アタシが他の牡に興味持たないか心配ぃ？』
『ディープグルーヴ先生は俺の…』
『心配しないでぇん…カメハメハ君の「かめはめ波」は…アタシだけのモノ』

『先生〜』
『先生…』
『先生！』

(みんな…アタシの虜ねっ…牡は本当に…バカな生き物)




『さてとっアソコかしら』

『エアグルーヴさんですね？』
『チッ…牡いねーの？』
『私は天使でございまして』
『さっさとしてよ学園にみんなを待たせてんだからさ！』

『デザインがございましてどちらに…』
『これが良いわねぇ先が尖ってて…いかにも……私みたいな』
『こちらはＰＳ式の最新型です♪』
『PS式？なんか格好いいわね作ったヤツ…きっとイケメンじゃない？』


ドドドドド……


□ □

『グルーヴ！！』
『牡の声…きっと…』


『ウハァ〜♪アイタカッタヨ！グルーヴズットマッテタ！』
『………。』
『ツイニ…グルーヴモワッカツケルノカデモ…ボクハグルーヴノブンマデ…ナガイキスル！』
『………。』

『コノPS式ハボクガカンガエタンダヨモデルハモチロン…ボクノ…ボクノ…』
『……言わないでよ？』

『ウマッケダヨ！ＪＣカラ１６ネン…キミヲオモウタビ！イツモビンビンナンダヨ〜〜！！』




『あのグルーヴ様…こちらのピルサドスキー様わざわざグルーヴ様の為に輪っかをデザインして待っておられました』

『…見た事も無い馬だわ別のデザインにして！』
『キスミ〜〜グル〜〜ヴ』


グルーヴ先生にも苦手な牡がいます
エアグルーヴのご冥福をお祈り致します