走れ！優駿学園７７(同期の仲間)

同い年の友達

□□

『おぅ♪ピサ』
『お〜〜〜……おっ……ん？』
『キングダムだよ！なんで忘れてんだよ！』

『あぁ〜ローズキングダムか』
『同じクラスじゃねーかよ』
『居るじゃんか同じクラスでも話した事無い奴って』
『さんざん戦っただろ』
『３年も前の話じゃんか…』
『お前最後の有馬記念も走ったじゃねーか』
『あんな豪華なメンバーでイチイチ覚えてられるか』
『けっ…俺はどうせ』

『でもＪＣ２着は立派だよ』
『ピサ…嫌味もたいがいにしろ…』
『アハハ〜〜嫌味じゃないさあれは１０％の実力と９０％の運でキングダムが勝ったレース』

『悪かったな！！』

『まぁまぁ〜考えてみればさ俺ら外国馬相手に勝ったんだよな』
『だなスゲーな俺ら』


………。


『黙るなよ！解ったよ！！どーせ俺は運が良かっただけだ！！』
『そーいやフラッシュはまだ現役…』


ドスッ


□

『ちっ』

『あっゴメン…』


『どいつもこいつもG１G１ってよ…』

『クラウンなにイラついてんのよ〜』
『ありゃま〜これは女王のブエナ様〜おはようございますねぇ』
『どう？優駿学園に入って良かったんじゃない？』

『周りはG１馬ばっかじゃねーかよ』
『当たり前じゃん優駿しか入れないんだから』
『何でこんな学校に入れたんだよ』

『アンタのトシで酒浸りじゃヤバイもんよただでさえ…ウチらの世代はネタ馬ばかりなのよ？』
『誰が？』

『まずアンタでしょ？』
『……』
『バルドだって１組で１番影薄いし』
『学校で唯一の友達だぞ』
『そうそう！ロジが行方不明らしいの…』
『まだ現役なのかよ；』
『今年で引退して来年から来るみたい…』

『あと２カ月しかねーぞどこに出るつもりだよ』
『きっとロジが入学したら…ある意味で１番注目されるわよ』
『ダービー馬までネタかよ』

『そん時はさアンタとバルドでトリオ組みなさいね』
『お前は本当に…上からだよな』


□□

『みんな若いなぁなーんかさ…確かに俺はイケメンでモテるけどさ』
『ホントに嫌味が嫌味にならないタイプだよなお前は…』
『今や俺も息子が凱旋門行くんよ？クラスもみんな後輩だし』

『だからどーしたんだよ』
『カネヒキリんとこはさ…みんな地味で似たり寄ったりじゃん？』
『そりゃ心外だ…』
『来年はオルフェが入学するんだぜ；牝馬なんかみんなキャーキャー言うさ…』
『天下のディープインパクトが弱気かい？』
『２組のカメハメハとかも…忘れられてくんだよなぁ〜』

□

『くぅおら！！もうすぐ授業だ！教室に戻らんか！』

『教頭〜♪教頭はなんでいつまでもそんな自信あるわけ？』
『ふん私が最強だからだ…私より強い馬を挙げてみろ貴様！』

『おれ』



『次言ったら…退学にしてやるからな！』


□□□

『んん…同い年の仲間か……懐かしいのぅ…同期はみんな天界じゃ』
『校長♪校長は皆様のぶんも長生きしてくださいね』
『んん…５３歳……ワシと同い年なぞ…黒木瞳に氷室京介…サンプラザ中野□』

『あの…人間ではなくて馬の同い年の話を…』
『んん…生徒達には友達を大事にと言ってるが…本当に大事な事じゃ…ところで』

『はい？』
『んん…ラモーヌ先生はいくつになった』
『３０歳です同期は宇多田ヒカルとかあと…』

『んん…やはり最近…化粧では隠しきれんようじゃな…』
『…お茶はご自分でどうぞ…失礼しますわ』


『んん…牝馬はわからん…□』

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