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2020/09/16 11:18
本当にエネイブル・ラブの2強なのか(1)
ここからは「本当にエネイブル・ラブの2強なのか」についてみていきます。
それではエネイブルから。凱旋門賞のレースレコードはFound(ファウンド)の2分23秒61ですがこれはシャンティイ競馬場でのもの。ロンシャンに限れば3歳牝馬Danedream(デインドリーム)の2分24秒44が最速で古馬が勝った最速はMarienbard(マリエンバード)の2分26秒7とTreve(トレヴ)の2分26秒05の2レースでどちらも26秒台。他の26秒台はすべて3歳馬であるばかりか、25秒台より速い決着では古馬の入る隙はないのです。仮にパリ大賞の2分24秒76の様なタイムになればエネイブルといえども牝馬の6歳馬だけに厳しいと思います。
もう一つは昨年の様は馬場になった場合です。昨年は前夜から当日の昼前まで、断続的な雨模様でした。馬場の含水量を示す数値は(TRES SOUPLE)の4.1で、これは1段階重い(COLLANT)の境で不良に近い重馬場でした。第1レースが終わった後、かつてトレヴで凱旋門賞3連覇に挑んだC.ヘッドマーレック元調教師に話を聞くと、「こうなってしまうと、もはや”ソフトグラウンド”ではありません。どの馬にも利をもたらさない馬場で、より高いフィジカルを求められるでしょう」と語っています。つまり重馬場の巧拙よりもフィジカル面の戦いであったのでしょう。エネイブルも6歳牝馬。どんなに名牝であっても体力やフィジカル面の衰えは確実に進んでいるはずです。
当日の馬場状態は十分に見極める必要があるでしょう。