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2017/03/17 21:13
今年はディープ産駒が不調、データが示すサトノダイヤモンド、ファンディーナの欠点?
データが示すサトノダイヤモンド、ファンディーナの致命的な「欠点」絶対王者ディープインパクト産駒に起こっている「非常事態」(ギャンブルJ)
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データは今年度のリーディングサイヤー(3月13日現在)、つまりは種牡馬成績である。上からディープインパクト、キングカメハメハ、ステイゴールド、ハーツクライ......ここ数年、いつ見てもあまり代わり映えのないランキングではある。
だが、興味がE.I(アーニング・インデックス)に移った時、強い違和感を覚えた。このE.Iとは全競走における競走馬1頭辺りの収得賞金に対する、ある種牡馬の産駒1頭あたりの収得賞金の比率を表したものであり、要するに「産駒1頭でどれだけ賞金を稼いでいるか」の目安になる数値だ。
ちなみに近年のE.Iは、一頭の種牡馬によって完全に支配されている状況だ。今や日本競馬で押しも押されもせぬ大種牡馬ディープインパクトである。産駒成績が安定した2012年から現在、5年連続の首位。産駒は毎年のようにビッグレースで猛威を振るい、他の追随を許さない絶対的な存在となっている。しかし、今年に限ってはE.Iの首位に大種牡馬ディープインパクトがいない。本来いるはずの"指定席"に、お決まりの"王様"がいないというのは、まるで「競馬界の常識」が覆されたかのような違和感がある。特に筆者のように、たびたび「リーディング情報」に目を通すような暇人には、なおさら強烈なインパクトがあった。
ディープインパクトの現在のE.Iはわずか1.67と、首位キングカメハメハの2.24に大きく突き放されている状況だ。これはキンカメの健闘が目立つのではなく、明らかにディープが悪いといえる。実際にディープインパクトはE.I で首位に立った2012年以降、常に2点代後半の数値を叩き出してきた。アーニング・インデックス1.67というのは、はっきりいって「並みの種牡馬」の好調時程度の数値だ。
では、ディープインパクト産駒が不調なのかといわれると、そんなことはない。JRAにおける勝利回数は49勝と、2位キングカメハメハの32勝を大きく突き放している。ディープ産駒全体は、相変わらず好調なのだ。その上でE.Iが著しく低い原因は、ひとえにディープインパクト産駒が賞金の高いレース、つまりは「重賞で勝てていない」ということだ。調べたところある意味では予想通り、だがそれでも想像を超える数字が出た。ディープインパクト産駒の今年の重賞成績は[1-5-6-36](平地のみ)。つまり未だ、重賞1勝という非常事態である。その1勝は弥生賞(G2)のカデナ。弥生賞史に残る超スローペースとなり、そのレベルが疑問視されている一戦だ。ちなみに昨年の同時期、ディープインパクト産駒は本当の意味で絶好調だった。2月初週のきさらぎ賞(G3)と東京新聞杯(G3)で東西重賞ジャックを達成したのを皮切りに、阪神大賞典(G2)のある同時期まで、怒涛の6週連続重賞制覇。なお、マウントロブソンがスプリングS(G2)を勝ったことで、記録は7週連続となっている。結果的に昨年ディープインパクト産駒が上げた年間重賞勝利38勝は、サンデーサイレンスと並ぶ最多記録を樹立。歴史的大種牡馬の記録に、その息子がまた一つ肩を並べた一年だった。そんなディープインパクト産駒が3月半ばで重賞1勝に留まっているのが、いかに異常な状況かは述べるまでもない。そして、筆者がこのタイミングでこのような駄文を書くに至ったのも、「今週の競馬」に大きな関係があるからだ。
つまり、、19日の阪神大賞典(G2)に出走するサトノダイヤモンドは「この春、No.1の鉄板」と言われるほど信頼性の高い馬だ。さらに翌日の20日に行われるフラワーC(G3)のファンディーナもまた「この春、No.2の鉄板」と述べても何ら過言ではない絶対的な存在。おそらく、2頭とも単勝が1倍代前半になることは間違いないからだ。だがあろうことか、この2頭が共にディープインパクト産駒なのである。繰り返しになるが、今年のディープインパクト産駒の重賞成績は[1-5-6-36]。この中には、京都記念(G2)で単勝1.7倍だったマカヒキ、きさらぎ賞(G3)で単勝1.4倍だったサトノアーサーも含まれている。
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この2頭に限ってはという思いは当然あるが、やはり今年はディープインパクト産駒不調なだけに注視したい(特にファンディーナは牝馬だけにまさかの可能性はあると思う)。
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