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2018/02/01 20:51
【交流重賞】福永騎手のケイティブレイブが逃げ切ってJpnI・2勝目!/川崎記念
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31日、川崎競馬場で行われた第67回川崎記念(4歳上・ダ2100m・1着賞金6000万円)は、先手を取った福永祐一騎手騎乗の1番人気ケイティブレイブ(牡5、栗東・目野哲也厩舎)が、そのままゴールまで逃げ切り、2着の4番人気アポロケンタッキー(牡6、栗東・山内研二厩舎)に1.1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは2分14秒9(稍重)。
さらに1馬身差の3着に3番人気アウォーディー(牡8、栗東・松永幹夫厩舎)が入った。なお、2番人気サウンドトゥルー(セ8、美浦・高木登厩舎)は5着に終わった。
勝ったケイティブレイブは、父アドマイヤマックス、母ケイティローレル、その父サクラローレルという血統。昨年の帝王賞制覇後は日本テレビ盃3着、JBCクラシック2着、チャンピオンズC4着、東京大賞典3着と惜しいレースが続いたが、年明け初戦のここで勝利を掴んだ。
【福永祐一騎手のコメント】
メンバーを見渡しても、行く馬がいなさそうだったので、目野先生と相談して先手を取ろうと決めていました。以前名古屋で逃げ切った時はフワフワして集中しないところがありましたが、今日は気を抜くところを見せませんでしたので、早い段階でこれは勝てそうだと思いました。目野先生が(定年まで)あと少しですので、勝てて良かったです。
【勝ち馬プロフィール】
◆ケイティブレイブ(牡5)
厩舎:栗東・目野哲也
父:アドマイヤマックス
母:ケイティローレル
母父:サクラローレル
通算成績:26戦8勝(重賞6勝)
主な勝鞍:2017年帝王賞(JpnI)
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◆パワーアップを感じさせたケイティブレイブの逃げ切り/川崎記念回顧(斎藤修)
ケイティブレイブが、あらためて長距離戦でマイペースに持ち込んでの強さを示した。先行争いの可能性があったアウォーディーは、あとで詳しく触れるがスタート直後のごちゃごちゃで前には行けず。ケイティブレイブはほとんど無理することなくハナに立ってマイペースの逃げに持ち込むことができた。
川崎の2000/2100m戦ではスタンド前の直線でペースが落ちるが、4コーナー手前の残り1600mから向正面に入った残り800mまで、4F分のラップが、13.8 - 12.8 - 13.9 - 14.2と、定石通りにペースを落として息を入れた。そのスタンド前では、格下の地方馬までほぼ一団だったことでもスローペースだったことがわかる。そして最後の4Fのラップが、11.7 - 12.3 - 12.7 - 12.1。向正面の直線で11秒7と一気にペースを上げ、その後もペースを緩めることなく後続勢の末脚を完封した。
大きく出遅れて勝ってしまった昨年の帝王賞は、まさに“ひょうたんから駒”。「新しい一面を引き出せた」(福永祐一騎手)ことで、その後は何戦か控える競馬を試みたものの勝ちきれず。しかしそれが無駄だったわけではなく、そうした経験でまた一段パワーアップしての今回の完勝となった。あらためてケイティブレイブにとっての好条件は、地方小回りの長距離戦で、ゆったりしたペースでの逃げか2番手。コパノリッキー引退後、ダート古馬中長距離路線の覇権を握る有力候補といってよさそうだ。
2着に負けたとはいえ、アポロケンタッキーも自分の競馬はできた。この馬の勝ちパターンは、ゆったりしたペースの逃げ馬を直後でマークし、直線での追い比べに持ち込んでねじ伏せるというもの。2コーナーから向正面でケイティブレイブの尻を突きはじめた(もちろん実際に突いたわけではない)あたりでは、ひょっとしてアポロケンタッキーの術中に嵌まったか、とも思って見ていたが、今回はケイティブレイブの充実ぶりが上回っていた。4コーナー手前でケイティブレイブに差を広げられたあたりで鞍上の手が動いていたが、それでも1馬身半差で食い下がった。上り3Fもケイティブレイブと同じ37秒1だった。
メンバー中最速の36秒8で上がったものの、勝ち馬には2馬身半ほど及ばなかったのがアウォーディー。スタートでほんの少しではあるものの出遅れ、外のキャッスルクラウンに被されてしまった。それでもキャッスルクラウンが行ってくれればよかったが、キャッスルクラウンが徐々に位置取りを下げたものだから、アウォーディーはさらに下げて外に持ち出すしかなかった。サウンドトゥルーは、まったくの末脚不発。予想でも書いたとおり、ロングスパートでの末脚勝負のこの馬に、道中でがっつりペースが落ちる川崎2100m戦の流れは合わない。4着のグレンツェントから5馬身も離れての5着。上り3F=37秒7は、そもそも能力を発揮していない。差し切るまでには至らずとも、本来の調子であれば、今回のアウォーディーと同じような末脚は使っていいはずだ。
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