2855件のひとこと日記があります。
2018/03/15 20:07
【交流重賞】ケイティブレイブが完勝 転厩初戦を制し重賞7勝目
ケイティブレイブが完勝 転厩初戦を制し重賞7勝目/ダイオライト記念・船橋
>>
船橋競馬場で行われた第63回ダイオライト記念(GII・4歳上・ダ2400m・1着賞金3200万円)は、先手を取った福永祐一騎手騎乗の1番人気ケイティブレイブ(牡5、栗東・杉山晴紀厩舎)が、2周目3コーナーで並んできた2番人気アポロケンタッキー(牡6、栗東・山内研二厩舎)を直線で振り切り、これに1.1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは2分34秒8(稍重)。
さらに2馬身差の3着に3番人気マイネルバサラ(牡5、美浦・松山将樹厩舎)が入った。
勝ったケイティブレイブは、父アドマイヤマックス、母ケイティローレル、その父サクラローレルという血統。重賞はこれで7勝目。また、定年のため引退した目野哲也調教師から本馬を引き継いだ杉山晴紀調教師は、これが初めての重賞制覇となった。
※【勝ち馬プロフィール】
◆ケイティブレイブ(牡5)
厩舎:栗東・杉山晴紀
父:アドマイヤマックス
母:ケイティローレル
母父:サクラローレル
生産者:岡野牧場
通算成績:28戦9勝(重賞7勝)
<<
ダイオライト記念回顧
昨年の日本テレビ盃もそうだったが、船橋のダートグレードには中央からGI/JpnI級の馬が複数出走することが多く、それゆえに地方の有力馬はほとんど回避。今回、中央勢はルールソヴァールが選定馬確定後に回避して3頭となったが、その3頭が単勝ひと桁台。地方馬では唯一馬券にからむかもしれないというウマノジョーが28.8倍で、あとは単勝万馬券。ダートグレードではたまに見られる極端なオッズで、馬券的には狙いを絞るのが難しかった。結果的には5着まで人気順の決着だったのだが。
GI/JpnI馬2頭が人気を分け合う中で、僅差の1番人気となったケイティブレイブは、目野哲也調教師引退にともなう転厩初戦であることや、前走でフェブラリーSを使った影響がどうかなど、不安がないではなかった。しかし地方の長距離という得意の条件で、能力の高さを発揮した。今回も逃げに持ち込んだケイティブレイブだが、前半はマイネルバサラに突かれ、道中はほとんど緩むところがないペース。2周目の3コーナー手前からはアポロケンタッキーが並びかけてきて、それでもハナを譲ることなく、直線では振り切って見せた。かつては地方小回りコースの長距離戦で、緩い流れのマイペースに持ち込めればというケイティブレイブだったが、フェブラリーSでの厳しいペースも経験になったのだろう、さらにパワーアップした印象を受けた。今後、ひとまずの目標は帝王賞となるようで、大井の2000mでも川崎記念や今回のような横綱相撲ができれば、いよいよ本格化といえそうだ。予想で本命にしたアポロケンタッキーだったが、スタートして200mほど行ったところで、今日はダメかもという感じはあった。スタート直後に押して行くのはいつものことだが、好調時ならすぐに先行勢の直後に取り付くところ、今回は押しても押しても、好ダッシュを見せた前2頭との差が縮まらなかった。直線での追い比べに持ち込むにはどこかで差を詰めておかねばならず、しかしマイネルバサラが突いていったこともあり、レースの中間で、13秒5、13秒3というラップがあっただけでペースはほとんど緩むところがなかった。3コーナーでようやくケイティブレイブに並びかけたが、ケイティブレイブにしてみればそこまで平均ペースで流れたぶん余力は十分に残していて、アポロケンタッキーは直線で突き放されるという結果となった。余談にはなるが、2100mの川崎コースでは、中央の一線級が参戦してくる川崎記念などでも1周目のスタンド前では14秒前後のラップに落ちることもめずらしくないが、船橋2400mのダイオライト記念では、道中のラップが14秒台に落ちることはほとんどない。まれに14秒台に落ちることがあっても、それが2F、3Fと続くことはまずない。コーナーがきつい小回りの川崎に対して、船橋コースは3〜4コーナーがゆったりとしたスパイラルカーブになっているというコース形態の違いゆえなのだろう。2400mの長丁場とはいえ、スタートで差をつけられたアポロケンタッキーにとっては差を詰めていくタイミングが難しく、厳しいレースになった。8着に大敗した昨年のJBCクラシックのときもレース中盤から押しても追走一杯になっていたように、好不調のブレが大きいタイプなのかもしれない。マイネルバサラは、浦和記念では展開や馬場に恵まれた感があり、前走佐賀記念も3着に負けており、GI/JpnI馬2頭を相手にどうかと思ったが、みずからケイティブレイブを負かしに行って、1馬身半+2馬身差の3着は、今後に期待のつながる結果だろう。