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2018/03/21 20:52
【交流重賞】単勝234.3倍、兵庫のエイシンヴァラーがV!/黒船賞・高知
20日、高知競馬場で行われた第20回黒船賞(JpnIII・4歳上・ダ1400m・1着賞金2100万円)は、好位でレースを進めた下原理騎手騎乗の9番人気エイシンヴァラー(牡7、兵庫・新子雅司厩舎)が、直線で内の1番人気キングズガード(牡7、栗東・寺島良厩舎)、2番人気ブルドッグボス(牡6、浦和・小久保智厩舎)との競り合いを制し優勝した。勝ちタイムは1分27秒2(不良)。2着はクビ差でキングズガード、3着はさらにアタマ差でブルドッグボスとなった。なお、3番人気グレイスフルリープ(牡8、栗東・橋口慎介厩舎)は5着に終わった。勝ったエイシンヴァラーは、父サウスヴィグラス、母エーシンラージシー、その父シンボリクリスエスという血統。JRA所属馬や他地区の強豪を見事に破り、初のダートグレードレース制覇を果たした。地方所属馬による黒船賞制覇は、1998年(第1回)のリバーセキトバ(高知)以来。
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1998年3月に第1回が行われた黒船賞は本来であれば21回目となるはず。しかし2008年に資金難のための休止があり、そして20回目の節目を迎えた今回、第1回のリバーセキトバ以来となる地方馬の勝利となった。そのリバーセキトバは9番人気で単勝61.5倍だったが、今回勝った兵庫のエイシンヴァラーは同じ9番人気でも単勝は234.3倍と、びっくりな配当となった。逃げたのはグレイスフルリープだが、内枠のコパノマイケルとの競り合いとなって、最初の400m通過22秒9は、いかにも速い。2コーナーを回ったあたりでグレイスフルリープは2番手のコパノマイケルに5馬身ほどの差をつけての単騎逃げとなり、800m通過が47秒8。近年の黒船賞と比べても1秒以上速いラップを刻んだ。中団を追走していたのが人気を集めていた2頭、キングズガードとブルドッグボス。4コーナーでは内を突いて抜け出し、この2頭の決着かに思われた。しかしこれをゴール前でまとめて差し切ったのがエイシンヴァラーだった。道中は3番手を追走、3コーナー過ぎでは、逃げていたグレイスフルリープをみずからつかまえに行った。4コーナーから鞍上のムチが入って懸命に腕を動かしていたので、直線では一杯になるかとも思えたが、ゴール前ではしぶとく伸び驚かされた。エイシンヴァラーは、中央では昨年1月にオープンのジャニュアリーS(中山)勝ちがあり、大井を経由して兵庫に転厩してこれが5戦目。重賞初勝利がダートグレード制覇となった。前走、トライアルの黒潮スプリンターズカップでは、今回と同じく下原理騎手が騎乗予定だったが、悪天候により移動が間に合わず、地元の岡村卓弥騎手に乗替りとなって6着。その結果からは、今回まったく人気がなかったのもうなずける。とはいえ中央オープンでの勝利だけでなく、11月の笠松グランプリ(1400m)では、勝ったラブバレットの1分25秒2から3馬身差(1分25秒9)で2着。地方の小回りでも速い決着に対応できる能力は示していた。2着キングズガード、3着ブルドッグボスの差は、クビ、アタマ。直線を向いて先頭に立ったブルドッグボスが一旦は勝ったかにも思えたが、キングズガードはその内からゴール前でわずかにとらえて2着に食い込んだ。ブルドッグボスが馬場が軽いと思われる内のギリギリを通っていたため、キングズガードはその内の重いところを行くしかなかった。もし4コーナーでうまく捌けていれば……と思わせるクビ差2着だった。ラインシュナイダーも中団から勝負どころで人気2頭と一緒に位置取りを上げていったものの、4コーナーで大外を回したことに加え、直線では伸びを欠いて4着。直線脚をなくしたグレイスフルリープは勝ち馬から1秒1差の5着。あらためてタイムを確認すると、前半800m=47秒8、レースの上り600m=39秒4で、勝ちタイムは1分27秒2。
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