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2018/08/28 21:20
新潟2歳S(G3)血統的考察(レース前の予想です
今週は新潟2歳S(G3・芝1600m)。
2歳夏のローカル重賞でありながら、直線の長いコースで行われる芝1600m戦、という条件ゆえか、その後、大きなレースや複数の重賞を勝った馬が珍しくない。過去10年間の連対馬からセイウンワンダー、マイネイザベル、マイネルラクリマ、ジャスタウェイ、ハープスター、イスラボニータなどが出ている。ただ、ここ2年間の連対馬は見どころの乏しい成績となっている。同週に札幌でワールドオールスタージョッキーズが開催されるようになった影響で、そちらに参戦する有力騎手のお手馬がこのレースを使わない傾向がある、という分析もあるが定かではない。08年以降の10年間に、10番人気以下の伏兵が5頭連対している。タイムや相手関係といった常識的なファクターで検討すると見逃してしまう人気薄が頻繁に馬券に絡んでおり、2歳戦独特の難しさを感じさせるレースとなっている。
穴をあける馬の前走は、
(1)1600m以下の新馬戦を5番人気以下で勝った馬、
(2)新馬戦を勝って臨んだダリア賞で3〜6着に敗れた馬、
(3)未勝利戦を1、2番人気で勝った馬。
この3パターン。これに該当するのは、
エイシンゾーン、
ピュアヒカリ、
オーパキャマラード、
ケイデンスコールの4頭。
穴馬とはいえない実力馬も含まれているが、そうでない馬は迷った際の馬券のヒモ候補として検討に値するだろう。新潟芝1600mの2歳戦で連対率が25%以上で、このレースに産駒が登録している種牡馬はロードカナロア、ヴィクトワールピサ、ダイワメジャーの3頭。
連対率は以下のとおり。
ロードカナロア44.4%(9戦4連対)
ヴィクトワールピサ27.3%(11戦3連対)
ダイワメジャー25.4%(63戦16連対)
ロードカナロアは現2歳世代が2世代目で、当コースではわずか9戦しかしていないが、4連対しているのはさすが。エイカイキャロル、ケイデンスコール、ロードアクアが登録している。ヴィクトワールピサは現2歳世代が好調で、すでに7頭が勝ち上がっている。このレースにはアンブロークンが登録している。ダイワメジャーは昨年の当レースでフロンティアとコーディエライトがワンツーフィニッシュ。15年にはマコトルーメンが3着となっている。今回はジョディーが登録している。人気を集めそうな馬の配合を見てみよう。
【ケイデンスコール】
「ロードカナロア×ハーツクライ」という組み合わせ。母インダクティは長距離の古豪フェイムゲームの全姉で、重賞を7勝したバランスオブゲームの半妹でもある。現役時代はローカルを中心に活躍し、馬券圏内に入った10戦はすべてローカルでのものだった。近い世代にサンデーサイレンス、トニービン、ベルベットサッシュ(=ゴールデンサッシュ)を併せ持つ配合構成は昨年の優勝馬フロンティアと酷似している。キングカメハメハ、サンデーサイレンス、ディクタスを併せ持っているので14年の優勝馬ミュゼスルタンとも似ている。
【エイシンゾーン】
「ジャスタウェイ×クロフネ」という組み合わせ。母エーシンブランシュは未勝利馬で、エーシンミズーリ(6勝)の半妹にあたり、2代母セントルイスガールは小倉2歳S(G3)2着馬。ロベルト系は入るものの基本的には仕上がり早のスピードを伝えるファミリーだ。父ジャスタウェイは11年のこのレースで2着。牝馬限定の新馬戦(中京芝1600m)をクビ差で勝ち上がり、2戦目の中京2歳Sではアドマイヤマーズに3馬身差をつけられたものの2着。只420kg台の小柄
【アンブロークン】
「ヴィクトワールピサ×マムール」という組み合わせ。母リップスポイズンは独1000ギニー(G2・芝1600m)の優勝馬。母の父マムールはバーデン大賞(独G1・芝2400m)、オイロパ賞(独G1・芝2400m)を勝ったスタミナタイプ。デビュー戦は抑えきれない手応えで2番手を追走し、直線に入ると先頭に立ってそのまま押し切るという内容。競走に対して前向きな馬なので距離短縮は問題ないだろう。印象的だったのは長い直線でも集中力を切らさずに後続の追撃を抑えきったレースぶり。心身ともにスタミナがある。これは2歳重賞では大きな武器となる。「サンデー系×インザウイングス系」は一昨年の優勝馬ヴゼットジョリーと父母が逆の配合。前述のとおりヴィクトワールピサ産駒は新潟芝1600mの2歳戦を得意としているので楽しみだ。
※3頭中2頭的中(3頭目はロードクエスト半妹…)その上の4頭は半分的中