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2018/10/11 22:40
【交流重賞・東京盃】キタサンミカヅキ、末脚輝き連覇!サブちゃん笑顔
JBCスプリント(Jpn1、京都)の前哨戦となる指定交流「第52回東京盃」(Jpn2)が大井競馬場で行われ、2番人気のキタサンミカヅキ(牡8=船橋・佐藤賢)が直線強襲、先に抜け出したネロを頭差かわして優勝。同一レース連覇を果たすとともに5つ目の重賞タイトルを手にした。手綱を取った森泰斗(37)は交流重賞初制覇となった。2着はネロ、3着はグレイスフルリープ、1番人気のマテラスカイは4着
◆キタサンミカヅキ 父キングヘイロー 母キタサンジュエリー(母の父サクラバクシンオー) 牡8歳 船橋・佐藤賢二厩舎 馬主・大野商事 生産者・北海道日高町の広中稔氏 戦績52戦11勝(南関東11戦5勝)
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ダートの短距離では日本で唯一のGI/JpnI、JBCスプリントへ向け最重要ステップとなる東京盃。注目となったのは、プロキオンSをコースレコードで圧勝し、単勝1.5倍という圧倒的な支持を集めたマテラスカイ。その勝ち方が強かったとはいえ、JBCでは地方枠もあるため、重賞1勝のみの賞金では出走できるかどうか微妙。勝って優先出走権(1着馬のみ)を得たいところだった。しかし勝ったのは、船橋のキタサンミカヅキで、昨年に続くこのレース連覇となった。
キタサンミカヅキのレースぶりで驚かされたのは、内を突いて差し切ったこと。昨年夏に船橋に移籍してきたキタサンミカヅキは、中団〜後方から常に直線大外にもちだし一気の末脚を生かす走りで好走を続けてきた。それが今回、4番枠からのスタートで、どこで外に持ち出すのだろうと見ていたところ、ついに最後までラチ沿いを走り、直線半ば過ぎで勢いをなくしたマテラスカイと、そのすぐ外から先頭に立ったネロの間を突いて差し切った。
レース後、森泰斗騎手にじっくり話を聞いたなかで、ポイントは2つあった。
まずひとつは、キタサンミカヅキにとっては普段より前目の5番手につけたこと。「逃げるマテラスカイとネロが同厩舎だし、外枠のクリストフ(グレイスフルリープ)も堅く乗るタイプで、ある程度予想していたとおり、落ち着いた流れになったと思います」というペースは、前半が34秒4、レースの上がりが37秒7で、勝ちタイムは1分12秒1。キタサンミカヅキはメンバー中、上がり最速の37秒4だった。
この前半34秒4というのは、奇しくもグレイスフルリープが逃げ切った今年の東京スプリントとまったく同じ。そのときのグレイスフルリープは上がり37秒4で逃げ切っていた。そして外から追い込むも、1馬身半届かず2着に敗れていたのがキタサンミカヅキ。そのときの鞍上は繁田健一騎手で、さきたま杯でも2着に敗れたあと乗り替ったのが森泰斗騎手。今回、逃げる馬は違うものの、落ち着いた流れになれば同じように届かずという結果になるであろうことも考えての5番手という位置取りだったのだろう。
ポイントのもうひとつは、外を回すことにこだわらず、腹をくくって内を突いたこと。どのあたりで内を突こうと決めたのか聞いたところ「4コーナー手前」と。前4頭、先に挙げた2頭に、サクセスエナジー、グレイスフルリープが雁行状態で並んで、それぞれ手応えもよかったので、外に持ち出すのは無理だろうと判断したとのこと。
それにしても、脚色がにぶったマテラスカイと、伸びていたネロとの、わずか1頭分ほどの間をよく突いたものと思う。そこには、マテラスカイの武豊騎手、ネロの戸崎圭太騎手が、際どい勝負でもちゃんとまっすぐ走らせたというフェアプレーもあった。8歳秋になってもなお衰えないキタサンミカヅキの能力はたいしたもの。中央ではオープンで頭打ちになっていたところを蘇らせた佐藤賢二厩舎の厩舎力でもあろう。
ネロにしてもほとんど勝ったようなレースで惜しい2着。3歳時に一度ダートを使われたことはあるが、昨年以降ダートも使うようになって、1400mではさっぱりだが、1200mでは勝ち星こそないものの一線級を相手に崩れることがない。
マテラスカイは、大井の1200m戦としては決して速くはない普通のペースで他馬に競りかけられることもなく逃げたが直線突き放すどころか最後に失速して4着。輸送してプラス18kgという馬体重もあっただろうし、むしろ前回湿った馬場で走りすぎたと考えるべきか。ここ2、3年、以前と比べると大井の馬場は時計がかかるようになり時計の出やすい中央からの初戦でさまざまな条件や環境の違いもあっただろう。ここを勝ってJBCスプリントへの優先出走権を獲りたかったマテラスカイだが賞金順となると難しいかもしれない
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サブちゃんは母父サクラバクシンオーと本当に縁があるな