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2021/07/14 23:42
《セレクトセール》高額馬たちの「意外なその後」今年最高額の更新はせず?
今なお歴代最高額となっているのは、2006年の当歳馬セールで落札された牝馬のディナシーである。グローブエクワインマネージメントにより6億円で購買された。父はキングカメハメハ。母はエリザベス女王杯を勝ち、ドバイワールドカップで2着になるなど活躍したトゥザヴィクトリー。もともと繁殖牝馬としての価値を見込まれて購入されたと思われ、競走馬として一度も走ることなく繁殖牝馬となった。2018年まで7頭の仔を産んだが、これといった活躍馬がないまま、昨年10月、ノーザンファーム繁殖牝馬セールに上場された。ニューイヤーズデイの仔がお腹にいる状態で、前川勝春氏により1050万円で落札された。15歳になった今年、無事に牝の仔馬を産んでいる。史上2番目に高額なのは、2017年の当歳馬セールで近藤利一氏により5億8000万円で落札された牡馬のアドマイヤビルゴだ。父はディープインパクト、母はアイルランドで生まれ、フランスでGIを勝っているイルーシヴウェーヴ。今年4歳のアドマイヤビルゴは今も現役だ。2019年に世を去った近藤氏の意向で武豊が騎乗することになり、新馬戦と若葉ステークスを連勝。京都新聞杯は4着に敗れるも、秋のムーンライトハンデキャップとアンドロメダステークスをまたも連勝した。重賞は勝てずにいるが、本稿を書いている時点で8000万円ほどの賞金を稼いでいる。3番目に高額なショウナンアデイブは、昨年の1歳馬セールで、「ショウナン」の冠で知られる国本哲秀氏により5億1000万円で落札された。父ディープインパクト、母シーヴ。半姉のキャスリンソフィアはケンタッキーオークスを勝っている。栗東・高野友和厩舎の所属馬として、デビューに備えている。4番目に高額なのは2004年の当歳馬セールで、関口房朗氏により4億9000万円で落札されたザサンデーフサイチである。父はダンスインザダーク、母はオークスや天皇賞・秋などを勝ち、繁殖牝馬としてアドマイヤグルーヴ、ルーラーシップなどのGI馬を送り出している名牝エアグルーヴ。この馬はJRAで3勝を挙げたが7200万円ほどの賞金を稼ぐにとどまった。11歳になった2015年まで走りその後種牡馬となったが、目下のところ、これといった産駒は現れていない。5位のリアド(4億7000万円)、6位のダノンマイソウル(4億円)、7位のヒルダスパッションの2020(3億8000万円)はデビュー前である。
8位のダブルアンコール(3億7000万円)は牝4歳の現役で、今のところ8戦1勝、2着3回という成績で、1370万円ほどを稼いでいる。9位のザレストノーウェア(3億6000万円)は牡3歳の現役で、今のところ2戦して未勝利。稼ぎは50万円ほど。10位のラストグルーヴ(3億6000万円、消費税率の差で10位とした)は1戦1勝で引退して繁殖牝馬となり青葉賞2着のランフォザローゼス、フラワーカップ2着のレッドルレーヴなどを産んでいる。こうして高い順に見ていくと、GIどころか重賞を勝った馬もなかなか現れず、最初に行き当たった重賞勝ち馬は、30位、2017年の1歳馬セールでダノックスにより2億5000万円で落札されたダノンチェイサーである。2019年のきさらぎ賞の勝ち馬だ。今も現役で8700万円ほどを稼いでいる。上から見ていき初めて出てきたGI馬は、36位のトーセンスターダム。2012年の1歳馬セールで、島川隆哉氏により2億5000万円で落札された。日本ではGIIIまでしか勝てなかったが、豪州に移籍して新嘉坡GIを制した。日本国内では1億3000万円ほどを稼いだ。次が40位のワールドプレミア。2016年の当歳馬セールで2億4000万円で落札され、2019年の菊花賞、今年の天皇賞・春などを制した。ご存知のとおり現役で、4億5600万円ほどを稼いでいる。現役の馬が多いのでそのうち変わってくるだろうが、現時点では、セレクトセールで取り引きされた上位40頭の高額馬のなかで、自分の値段以上の賞金を稼いだのはワールドプレミアだけということになる。高い馬は走らないかというと、なかには馬主孝行な馬もいて、2013年の当歳馬セールで里見治氏により2億3000万円で落札されたサトノダイヤモンドは、菊花賞、有馬記念などを勝ち、8億6500万円ほどと、自分の値段の4倍近く稼いだ→続
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エル uuuuu !さんがいいね!と言っています。
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馬の師匠さんがいいね!と言っています。
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続>1億7000万円で落札されたトーセンジョーダンも天皇賞・秋などを勝って7億円以上稼いだし、1億6000万円で落札されたラヴズオンリユーも国内外で5億5000万円ほど稼ぎ、今なお現役である。
これからも、4億円や5億円の高額馬で、さらに高額の10億円以上の賞金と、種牡馬シンジケートで30億円、40億円を狙う馬主は次々と出てくるのだろう。ここまで来ると、夢があるのかないのかわからなくなってくるが、ともかく、来年もセレクトセールに注目したい。
※データはセレクトセール2021開催前のものです。
*昨年までは上位はほぼディープインパクト・サンデーサイレンス・キングカメハメハだった...