【反省会・回顧】 香港ヴァーズ・スプリント【香港国際競走】

-香港ヴァーズ
今日のシャティンの芝はGoodで、パンパンの良、というほどではなかったみたいですね。
メイン4つ以外の他のレースを見ても、全体的にちょっと時計が掛かり気味で、外差しも結構決まっていたので、例年よりは少しパワー寄りのフェアなコンディション、というイメージでいいでしょうか。このレースはリライアブルチームが逃げて番手にステイフーリッシュ、その後ろに欧州勢、グローリーヴェイズは後方内目でじっと我慢、という隊列でしたね。
ラップはレースとしてはざっくり51.3-48.6-47.2=2.27.07なので、前半1200mはスローからの、後半6Fのロンスパに近い形です。　馬場もタフ寄りだったので、分散されつつ最速は多分11秒くらいで、欧州馬向きの展開でしたね。実際この流れで早めに動いたパイルドライヴァーの勝ちパターンに見えましたが、1頭グローリーヴェイズだけ違う持続で突っ込んできました。そのあたりは後方インで脚を溜めた分もあるでしょうけど、本当にモレイラJは動かせますよね。香港の定石通りに4コーナーから外に持ち出すときの、スピードの乗せ方が抜群に上手いですし、そういう部分で全く無駄がないからこそ、ラストまで伸びてきたという印象は持ちます。
この馬の後半1200mは69.73、特にラスト2Fは唯一23秒台で来ていますし、やはり馬場適性と能力がここでは一枚上だった、という評価で良さそうです。私もこの馬が一番勝ちやすいと思っていたので、まずは幸先よくという形でしたね。
馬券ではモーグルが玄人勢には嫌われていたのか流石にワイドで元取りにもならないとは驚きでした。

-香港スプリント
ここは本当に痛ましいことになってしまいましたね。
現時点で分かっている限り、騎手はみんな意識はあって福永Jは鎖骨骨折、という話を見受けましたが正式なリリースが出るまでは予断を許さない状況です。他の騎手も含め軽傷であることを祈ります。
馬の方は、ピクシーナイトは現状異常なし(後骨折が判明)という事で、やはり日本の競馬ファンとしては今後のスプリントを担う一頭ですし、そこは一安心と言わざるを得ません。
ただナブーアタックとアメージングスターの2頭は残念なことになってしまったようで…ご冥福を祈ります。特にナブーアタックは、アメージングの故障に巻き込まれた形ですし、巨漢の個性的な差し馬で、今後のスプリント路線を担う期待の1頭でしたから、本当に残念です…。結果的にこの事故の影響で、まともにレースを出来ていたのは4~5頭、という形なので、何とも言えないところです。
ラップ的に言うと23.89-21.94-22.83=1.08.66で、かなりスロー寄りの流れだったので、内の馬の立ち回りが噛み合う可能性は高かったですけど、それでも外の馬、特にナブーアタックはいい位置にいて、その後ろのラッキーパッチも含めて、今日の外差し馬場ならある程度は差し込めた感じはありましたからね。
勝ったスカイフィールドは、後方インにいたのでほぼ影響なかったですし、その上でスローの切れ勝負と、この馬の得意パターンになったので、それは勝ち切れるよねという感じでした。
レシステンシアは事故を回避するときに一気に内に切る形でしたし、積極などもあったので、全く無影響ではなかったでしょう。そもそも位置取りも良くなかったですし、むしろこのスローからの持続戦でよく最後詰めてきたと思います。それだけ強い馬が脱落してしまった、とも言えますが…
ダノンスマッシュもこのペースであの位置だと、多分差し込み切れずだったと思います。ピクシーナイトも出遅れから、今日は前半の行きっぷりがかなり悪かったですし、まともに走れても厳しかったでしょうね。やはり初めての海外遠征は簡単ではないのでしょうし、その意味ではレシステンシアは大したものです。