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2025/01/31 00:05
サウジCで風前の灯火…G2降格も他人事ではないフェブラリーS.G1の危機的状況
23日、東京競馬場で行われるダートのマイルG1・フェブラリーSは、今年最初の古馬G1。冬に行われるチャンピオンズC(G1)と双璧を成すダート王決定戦には、これまでトップクラスの馬が多数参戦していた。
しかし、2020年にサウジC(G1)が創設された影響で、メンバーレベルの低下を懸念する声が毎年のように唱えられるようになっている。開催初年には、日本調教馬からゴールドドリーム(6着)、クリソベリル(7着)が出走。昨年挑戦して9着に敗れたチュウワウィザードは今年も参戦予定(結果はドバイ直行に)、チャンピオンズCを6馬身差で圧勝したテーオーケインズもフェブラリーSは登録のみに留まりサウジに直行した(8着)。
こうなるのも元々芝が主流とされる日本競馬では、ダートのレースは少々華やかさで見劣ることは確か。
だが、G1であるにもかかわらず、フェブラリーSが有力馬の陣営から嫌われる背景には、レースそのものの魅力や、JRAのレース体系とも少なからず関係がありそうだ。まず、厳寒期にあたる2月半ばの時期に開催されることも、盛り上がりに欠ける原因といえるだろう。中央競馬のダートG1は、2月のフェブラリーSと12月のチャンピオンズCの2つのみだが、両レースの間隔は約2か月半と短い。宝塚記念と有馬記念が上半期、下半期を代表する芝G1として機能していることに対し、ダートの場合は中途半端なタイミングにも映る。勿論、中央以外にも地方で交流G1の開催もあるため、レースの選択肢は他にも存在しているが、芝スタートの東京ダート1600mという舞台設定も、相応しくないのではないかという声もある。
短距離馬と中距離馬の激突が見られるという点では、そういった楽しみはあれど、“帯に短し襷に長し”の印象は拭えない。そして、やはり決定打となったのは、先述したサウジCの登場だ。世界最高賞金ともいわれるこのレースの1着賞金は、なんと1000万米ドル。日本円に換算すると約11億円という破格の存在だ。
対するフェブラリーSの1着賞金は、11倍もの差があった21年までの1億円から1億2000万円に増額されたものの、ライバルとの格差は歴然。金額の比較でいえば、サウジCの5着相当なのだから、係者にとってサウジCに魅力を感じるのも当然かもしれない。では、どうすれば現在の危機的状況の打破に繋がるのか。
これはあくまで個人の考えに過ぎないが、いっそのことG2に降格してでも、開催時期をずらした状態で中距離戦にしてみるのはどうだろう。東京ならかつてのジャパンCダート(G1)のような2100mにしてもいいし、阪神ダート1800mも選択肢として悪くない。名称についてもフェブラリーSである必要もないはずだ。
先日も某レースが、格付基準を2年連続して満たさなかったためグレード格付管理委員会による審査の結果、格付けに対する警告があったばかり。
こちらについては、近3年のレースレーティングは、G1の基準とされる115を下回っていたフェブラリーSも決して他人事ではない【芝馬でレーティングを持っていたガイアフォースが2着入選で4年連続は回避も今年もサウジ、ドバイの主力馬が殺到する現状はこのままだと、ダート最高峰G1の肩書ももはや風前の灯火ともいえる。
「ダートは芝の2軍じゃない」といった芝より格下扱いに反発する声は根強いが、現実に危機的状況となりつつあることは、覚えておきたい。
※今年もサウジCのフォーエバーヤング,ウィルソンテソーロ.ラムジェット,ウシュバテソーロ他にシンエンペラー&キラーアビリティはネオムターフ,サンライズジパングはレッドシーターフハンデキャップ,リヤドダートスプリント多数という現状…