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2011/07/21 00:33
【禅寺の裏恋物語】(48)
お兄さん達は二階に上がっていき、お祖母さんは離れに引き上げていった。
奥の座敷に奥さんと子供達とが寝て僕は手前の仏間である!
どうしても寝付けず、夜中にトイレに行きたくなり真っ暗の中、回り縁を通って離れとの間に有ったトイレに向かった。
電気のスイッチのありかを手探りで探すが見当たらない、男子用の小水用は手前のはずだ。 確かにドアが二つ有った、手前を開けて中に入り朝顔が何処にあるか探ってみた、案外低いところにある。こぼさないように気を付けて、膝を曲げて位置を低くして用を済ませた。その手前が洗面所だった記憶がある。てを洗おうと足を出した途端に、ドテンと転けた。 眉間をガッンと打って、イタッ…!本当に目から花火が出るとはこの事か! 気を失いかけている! 僕の声を聞いて奥さんが飛んできてくれた。電気を点けて奥さんがビックリしている。
額を押さえていた手を離してみると、手は真っ赤で、タラーッと血が流れてきた。
これは不味い! 手当てしないと。
奥さんが手を引いて居間に連れていって、手当てをしてくれた!!
今度は頭がズキズキして眠れそうにない。
包帯で頭をぐるぐる巻きにしてあるため、
余計にズキズキするように思えた。
奥さんも気になって眠れないようだった。
僕のそばに来て、痛むのと聞いた! うん、ズキズキして眠れそうにないね、と言うと、痛み止を持ってくるね! ちょつと待っててね!
薬箱を持ってきて、痛み止の薬を探している! あった、これを飲んでごらん、あ、そうか水を持って来なくちゃ! はい…!
僕は痛み止をのみ寝ていたが、なかなか血が止まらない!包帯が真っ赤になってしまっている。
頭を高くしないとダメかな…! 私の膝に頭を乗っけてごらん。
膝の上に枕を置くと都合よく斜めになり、大分楽になった。
しかし奥さんは重い僕の体を正座した膝の上に載せておくのは、そう長くは持たないだろうと思っていた。
暫くすると、その姿勢で眠っている!
すやすやとカルーい寝息が漏れ始めたのである。 こんな姿を見ると、益々愛情が深まりこのまま進行すると二人は、一気に生き地獄に落ちるだろうな!?
そんな不安が募ってくる 怖い、どうしょう…! 又眠れない
ー続きはまたー