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2011/07/24 12:20
【禅寺の裏恋物語】(52)
僕はこの様な、悪霊祓いの祈祷は初めてであった。太源さんは白袴装束に緋の衣と冠、金蘭の袈裟に一尺七寸の小刀を差した、悪霊を追い出す閻魔大王のような姿である
この祈祷は滅多に有るものではなく、住職も初めての経験であったが為、太源さんが主座を勤められた。
部屋の四隅に青笹を立てて、荒縄を張り太源さんと住職が書いた、経文短冊を荒縄に下げて行く大般若経の刊頭文のようである!
僕は大般若経何て中の経文に目を通した事もない。
部屋中が短冊に取り囲まれた状態である!卒塔婆には呪文が書いてあり祭壇の上に立ててある。
準備が整い患者を部屋の真ん中に寝かせて、住職が太鼓をならす!七、五、三の流れ打ち。太鼓の音に会わせて観音経を唱え終わり厄除けの陀羅尼を三回唱え終わり、般若心経を唱えながら四隅の笹を真ん中に寄せ、患者の上で笹の先が交わるように傾ける。
太源さんが立ち上がり刀を抜いて呪文を唱え終わると同時に!
エィッ…! と振り下ろす! スパッと四本の竹が切り落とされた。 その途端に、患者が大声を挙げてノタウチ始めた 金剛経本で患者の身体を軽く頭から足先まで叩くと!!患者は何も無かったかの如く、キョトンとしている!!
切り落とした笹の葉を払って座り、全く違った人間になったかのようにしている
笹は屋敷の四隅に33日間立てて置くように、短冊は建物の回りし33日間貼っておくように指示をして
太源さんがこれて一切消解致しました。と挨拶されますと
ご家族は涙を流し感謝されたのである
僕はこんな人助けもあるんだ、と感激したのを覚えている
ー続きはまたー