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2011/08/01 23:34

【禅寺の裏秘話】(58)

夕へ早く寝たので、寝覚めは良かった。
いつも通り朝四時に起きて四時半の鐘を鳴らした。秋の朝風は冷たい、しかし身が引き締まり清々しい空気に乗って鐘の音が響き渡る。1日の始まりである。兎に角同じことの繰り返しが禅の修行である!僕は学校があるから托鉢は昨日で終わりであるが! 他のお坊さん達は六千軒を回り終えるまで続く。
又、面白いのは輪番制で1村づつは餅米を布施してもらうことが前の年に決まっていたことである。
従って穀物類は年中買うことはなかったのである。 お寺側も立派だったと思うのは、亡くなられた方の戒名は無料であった。しかし生前の功績や社会的貢献によって、その功を讃えた立派な戒名を上呈したのである!
又、お布施も貧乏な家からは五百円で野辺送りまですべてを済ませていたのである!
今の坊主に言わせればアホかとなるでしょう!! そうした思い遣りが檀家との強い絆に成っていたように思う。12月1日から8日迄が禅寺にとって最も大切な祭礼がある!!
お釈迦様が悟りを開かれた日「成道会」であり、それに習って1日の午後一時から8日の昼までの間。
全員のお坊さんが、通し座禅の修行に入る!ただトイレだけは立つことが許される!
その間は僕も休学をして参加する!その間の食事は典臓和尚が健康を調整してお粥を出す。 1年で一番辛い修行であるが、お釈迦様は21日目にして悟られたのであるから、8日は耐えないと檀家さんに笑われる!
12月8日の午後は修行明けで、檀家さんは全軒集まりお坊さんの前においてあるお椀に賽銭を入れてくれる!

ー続きはまたー

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