一万尺の峰々へ

９月１９日午後５時１８分頃 、岐阜県飛騨地方を震源とする地震により槍ヶ岳から穂高への広い範囲で発生した落石に登山者が巻き込まれ北穂高では行方不明者という報に、私たち山を愛する者は少なからずショックを受けている。
ただ、この地は過去にも何度となく自然災害に見舞われている歴史がある。活火山である焼岳が１９１５年(大正４年)に噴火し、泥流によって梓川がせき止められてできたのが大正池。焼岳は活火山であり、明治４０年から昭和１４年にかけては、毎年のように水蒸気噴火が発生し、昭和２７年の噴火では、発生した噴石や火山灰により焼岳小屋が大破している。
平成に入ってからは、１９９５年(平成７年)２月１１日、水蒸気爆発が発生、２０１７年(平成２９年)８月１０日空気振動による地震が確認されている。２０１８年(平成３０年)１１月２３日、焼岳付近で有感地震が増加。２０２０年５月には岳沢で震度５強の地震の発生により落石が発生している。まさに自然災害との闘いの歴史と言えなくもない。昨年春からはコロナという見えない敵との闘いも加わり、山を愛する者にとっては試練の日々が続くが、アルプス一万尺、３,０００m峰への夢が消えることはない。そこに山がある限り 〜NO Mountain NO Ｌife〜
挑戦は続く………