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2022/05/05 13:32

この花は何処から

3年ほど前から、この場所に咲くようになった花。

ユリ科チゴユリ属のホウチャクソウ(宝鐸草)という花なのだが、恐らくは野鳥が運んでくれたものだとは思う。

問題は、何処から来たのだろうか?ということ……



実は、この花の自生地は近辺にはないということ。つまり、野鳥が運んでくれた贈り物ではあるが、その野鳥が漂鳥なのか渡り鳥なのかによって、自生地のエリアは広がることになる。


この季節、登山道には多くのユリ科の花たちが咲き、疲れた身体を癒してくれる。チゴユリ、ユキザサ、マイヅルソウ、ツバメオモト、アマドコロ、ナルコユリ、……。数えきれないほどの花たちに出会える。


ただ、このホウチャクソウ、里山、奥羽連峰、アルプスの山々を歩いたにもかかわらず、まだ出会えていないのだ。


ホウチャクソウ自体は、山野草の園芸種としてわりとポピュラーに販売されているものだが、なかなか自生している姿に出会えないということはままあること。

かつて、山野草の愛好家のなかには、実生などで育てることをせずに山から盗掘してくる者がいて、自生地が荒らされていった歴史がある。

もうひとつの要因は、日光白根山のシラネアオイのように、増えすぎたシカの食害にあい、絶滅の危機に瀕した例などです。

ホウチャクソウ以外にも、ポピュラーな花でありながら自生地を追われた例は、数限りなく多い。


ひとつの例が、ミヤマオダマキ

家の庭にあるオダマキの高山版とも言える花なのだが、図鑑によれば分布は、北海道、本州。花期は6 〜 8月。

岩手県の例でみると、「岩手の高山植物百科」によれば、県内の生育場所は早池峰山だけとなっている。

私が早池峰山を訪れたのは、三回だと思うがこの花には、ついぞ出会えなかった



早池峰山には、固有種、固有変種が多くある。それは早池峰山が蛇紋岩だけに限って分布する植物、南限種、希産種が多く生育する特徴があるということらしい。

固有種としてもっとも有名なのが、ヨーロッパアルプスのエーデルワイスに一番近いと言われるハヤチネウスユキソウ。他にも、ナンブトラノオ、ナンブトウウチソウ、ミヤマヤマブキショウマなどがあるが、花期を間違わなければほぼほぼ出会える花たちである。


ところが、ミヤマオダマキには、一度として出会っていない。勿論、何処の山でもだが、……。

' 自生地の花に出会う旅 ' は、' 終わりのない旅 ' でもある。

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