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2017/04/24 23:01
キタサンブラックの仕上げ
大阪杯のキタサンブラックは素晴らしい出来だった。
「究極の仕上げ」とは正にあの時のブラックだったのではないだろうか。
一週前追い切りの情報が各紙に載ったのを見ると「順調」とは書かれているが
いつもの動きよりは物足らないものだったことを伝えていた。
サトノクラウンの動きが良い
マカヒキの動きが戻った
と、ライバルたちの調子の良さの方をアピールしていた。
最終追い切りのブラックは、いつものように栗東CWコースを馬ナリで追われた。
最終コーナーを僚馬の内に入れ、追う形で回って直線で追い付くいつもの形だった。
大型馬らしくゆったりとした大きなフットワークでそれほどスピード感は伝わって来ない。
しかし、時計を見るとその日の一二を争う数字が出ている。
それもいつもの事である。変わりない。
でも、どうなのだろう...。
しかし、当日、パドックを周っているブラックを見て不安は吹っ飛んでしまった。
見事なくらいに綺麗なツル首をして、程好い気合の乗りを見せて堂々と歩いている。
誘導者が二人もいらないだろうと思われるくらいにしっかりと落ち着いている。
正に芸術品であった。金賞と書かれたワッペンを張り付けたい衝動に駆られた。
「この馬には敵わない」
いっしょにパドックを回っていた馬たちは絶対にそう思ったはずだ。
そういうオーラを放っていたし、周りの馬たちはそれを感じていたはずだ。
レースはブラックの思い描いた展開に動き、あまりにもスムーズに勝てた。
他の馬たちは何もさせてもらえずブラックに王道を譲った形になった。
さぁ、天皇賞・春である。
ここを取りたくて各馬は一年のローテーションを組むと言っても過言ではない。
名誉と品格を兼ね備えた馬だけが頂点に立てる格式の高いレースである。
何といっても「天皇」の冠をいただく、ありがたいレースなのである。
大阪杯がピークだった
連覇は恐れ多かった
では済まされないのである。
あの大阪杯よりももっと仕上げを究極に持って行かなければならない。
誰にも負けない誰にも文句を言わせない光輝いた馬体を作り上げなければならない。
さぁ、準備はいかに...。