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2017/07/29 07:50

スナック・パドック 「クイーンS」レース前

アエロリットマキシムドパリの芦毛ワンツーで決まりかな」ケンちゃんは意気揚々である。
「何寝ぼけたこと言ってんだ。アドマイヤリードがいるだろ」マスターの頭はガチガチだ。
「リード55キロに対してアエロリットは52キロで走れるんだから、余裕でしょ」
ケンちゃんは3キロの差は大きいと力説する。3馬身は違うのだという。
「3馬身差は大きいな」オレもその数字には驚いている。マスターは口が空いたままだ。
ヤマカツグレースなんか51キロだもんね。4馬身前から走れるんだから楽だよな」
ケンちゃんは3歳馬の特権に注目している。
「ノリは52キロまで絞れるのかね」マスターは大いに疑問を抱く。
「いやいや、裸で乗る訳じゃないから、もっと落とさないとダメだろ」オレも少し心配である。
「過酷な減量をする訳ですよ」ケンちゃんはグラスのビールを一気に煽った。
「いつもは重りを勝負服に入れて重量調整しているけど、何にも入れないと軽くてバランスが
崩れるんじゃないのか?」マスターはあくまでもリードに勝たせたいようだ。
「腰がフワフワ浮いちゃって落ち着かないかもな」オレもそのイメージが頭をよぎる。

「それより、アエロリットの調教を見て思ったんだけど、左手前の走りがギコチないんだよな」
俺は札幌ダートコースを走った姿を見て気になったのである。
「ど、どういうこと?」頭は堅いと思っているケンちゃんには納得がいかない話である。
「右回りコースに不安がある、ということだよ」オレはそう言ってジャックダニエルを舐める。
「最後の追い比べで差が出る可能性がある」オレはそう考えてしまうのだ。
「やっぱり、勝つのはリードだな」マスターはご満悦である。
ロケットスタートを切って2馬身、斤量差で3馬身。それだけハンデをもらえば御の字。
例え最後に不安があっても先頭でゴールを切るのはアエロリットだよ」
ケンちゃんは自信満々だ。
「いやいや、例えハンデをやったとしても、ゴール前で射程内に入れたらリードのものさ。
追う者の強さがある。あの無駄の無いピッチ走法は牝馬の中では無敵だよ」
マスターの意気は荒い。3歳馬に負けるコトなど考えられないと思っている。

パールコードが面白いぞ」オレは彼女のパワフルな走りを評価している。
「うんうん、ヒモとしては狙えるな」マスターも注目しているようだ。
「堅実だけど勝負どころでイマイチなんだよな」ケンちゃんは軽い評価だ。
「ここを使う意味合いが重要だよな」オレは過去の馬たちのことを思い起こす。
「ここを勝って出世した馬はいないんだよな」マスターは切り込む。
「田舎に帰ってただのんびり過ごさせるより、レース感覚を忘れさせないために走らせるか。
という思いが関係者にはあるよな」オレにはそう感じる。
「目イチで作ってこない、ってこと?」ケンちゃんから鋭い疑問が出た。
「ここを勝負と思って作った馬と、脚慣らしとして走る馬がここには出てくるということだな」
オレはそう見ている。
「そうは言っても能力が違えば、どう走ったって強い馬が勝つだろ」マスターはそう言う。

夏を北海道で過ごす馬たちは多い。その馬たちがどんな過ごし方をして秋の決戦に備えるのか。

このレースにはそんな裏舞台が見え隠れする。

さぁ、どんな結果が待っているのか...。大いに楽しみである。

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