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2017/08/11 15:40

スナック・パドック 「エルムS」レース前・その1

グリグリの◎が並んだ芦毛馬と言えば誰でしょう?」ケンちゃんは嬉しそうだ。
オグリキャップ!」マスターは間髪入れずに答えて天を指さした。
メジロマックイーン!」オレもマスターに習って昔の名前を引っ張り出した。
「おいおい、そんなボケいらないっすよ」ケンちゃんは呆れ顔だ。

テイエムジンソク(牡5・木原厩舎)は、通算7勝(3歳時2勝・4歳時2勝・5歳3勝)。3歳の3月にデビュー
と遅く、新馬戦(阪神・ダ1800m)では10番人気(16頭立て)と目立つ馬ではなかった。ゲートは上手に出て先行策
をとったが最後の直線で伸びを欠いての6着だった。3週後の未勝利戦(阪神・ダ1800m)でも7番人気の評価。
ここでもゲートは上手に出て先行策がとれた。道中は内ラチ沿いを4番手の位置で進んだ。3角で動き出して、
4角では3番手の位置。直線に入ると2頭が抜け出し、競り合いになる。こうなると後ろから追う方がレースは
しやすい。残り200mからの叩き合いで追う立場のジンソクがゴール前50mで前を交わして1着でゴールした。
その後、3歳500万下の平場(ダ1800m)を3戦して勝ち上がり、1000万下も3戦して勝ち上がった。そして、
1600万下も3戦して勝ち上がった。ここまで11戦(すべてダート戦)して4勝、しかし、ここまで一度も1番人気
で走ったことが無いという渋い大部屋俳優のような存在だった。この後、4歳の夏からは降級組として、1600万
下でまだ走れることとなり、有利な条件を得たように思えたが、そこからの7戦は勝ちきれないレースが続いた
。そして、迎えた今年の5月28日(日)・京都・9R・東大路S(ダ1800m)からこの馬は大きく変わる。パドック
ではチャカ付いて落ち着かないが馬体の充実度は素晴らしいものがあった。ゲートはいつものようにスムーズに
出て最初のコーナーでは4番手。道中はしっかりと折り合い流れに乗っている。勝負どころの3角、4角で先頭
集団に取り付いて行って、直線を向くとすでに先頭に立った。そこからはこの馬のワンマンショーである。グイ
グイ脚を伸ばしてゴール板を通過したときには後続には4馬身差を付けていた。何が変わったのか?3か月の休
養をとって連戦の疲れを癒したこと。騎手が竹之下(37歳)から古川(39歳)に代わったこと。竹之下騎手はこの馬
のデビュー戦から18戦続けて乗って来た騎手である。晴れてオープン入りしたジンソクは、続く6月24日・函館
・11R・大沼S・ダ1700mに臨んだ。前走の鮮やかな勝ち方から1番人気に支持された。レースは前走の東大路
Sとほとんど同じ展開で推移して、ゴールでは後続に4馬身差を付けるという強い勝ち方で連勝した。注目すべ
きは直線で鞍上からゴーサインが出るとすぐに反応してグイグイと脚を伸ばした反応の良さである。そして、前
走のマリーンS(7月9日・函館・ダ1700m)である。単勝1.5倍という断然の1番人気に支持された。ゲートは
いつものようにスムーズに出て、今回はハナにこだわる馬がいないと見ると自ら先頭に立つ積極的な策に出た。
最初のコーナーで先頭に立つとそのまま後続に1馬身差を付けて向う正面から3角4角と回って直線へ出た。勢
いは止まらずそのままゴールへと一直線で突き進んだ。ゴール板を通過した時には後続に5馬身差を付けての
圧勝であった。強い!これで3連勝となり、オープン馬相手に連勝した。そして勝ち方が素晴らしい。逃げても
末脚が使えることが分かった。先行馬としてかなり幅のある戦い方が可能であることが判明した。楽しみである

「ジンソクってなんだ?」マスターは怪訝な顔をする。
「迅速ですよ。何事にも非常に速いことを言うんっすよ」ケンちゃんは調べてあった。
「人足じゃないのか?日雇い労働者じゃぁ重賞は勝てないぞ」マスターは手厳しい。
「神足だろ。思いのままに行きたいところに行けるんだ」オレは神足通を知っている。
「いいっすね、それ。それにしましょう!」ケンちゃんは両手を上げて大喜びだ。
「香港で走ると馬名は漢字表記だからな」マスターはその面白さを知っている。
「竹園神足、となるのかな?」オレも少しは興味がある。

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