競輪
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2017/08/17 17:45
スナック・パドック 「関谷記念」 レース後
「プラチナの末脚は爆発しなかったな」マスターは冷静にレースを見ていた。
「最後の直線で内ラチ添いを走ったんじゃこの馬の持ち味は出ないんっすよ」ケンちゃんは悔しがった。
「せっかく出遅れたんだから内にこだわる必要は無かったよな」オレにはそう映った。
「あのスタートはもうクセになってるな」マスターはよく見ていた。
「ゲートが開く音で脚がすくんでるよな」オレもマスター同様しっかり見ていた。
「いいんっすよスタートは．．．むしろ最後の直線での末脚を伸ばすにはその方がいい」
ケンちゃんは末脚を爆発させたレースが頭の隅に残っている。
「いやいや、スタートは大切さ。あの尻込み方じゃぁ３馬身は損してるぞ」マスターの分析は正しい。
「確かにそうだ。普通に出て抑えればいいんだからな」オレもマスターの意見に賛成だ。
「マルターズアポジーが上手く逃げたな」マスターは前走(七夕賞)で注目していただけに悔しそうだ。
「何がなんでも行く！という気迫があったな、今回は」オレもこの馬の逃げには注目していた。
「誰も絡めなかったもんな」ケンちゃんも今回はノーマークだったようだ。
「前走が案外だらしないレースだったからな」マスターは手厳しい。
「あれは２着になったマイネルフロスト(柴田大)が３角でスパートしてマクって行ったからな」
オレは柴田大騎手の積極的なレースを思い出している。
「あの馬は競りかけられると途端に走る気を無くすんすよ」ケンちゃんもよく分かっている。
「終始、積極的なレースで攻めると今回のような結果が出るんだな」
マスターは走る馬と認めているだけに今回の勝利に対して歯がゆい思いがあるのだろう。
「この馬、長距離の逃げ馬だと思っていたけど、マイルがピッタリっすね」
ケンちゃんは認識を新たにしたようだ。
メートルダール(牡４・デムーロ・戸田厩舎・12着・１番人気)は何をやってたんだ？
ロードクエスト(牡４・池添・小島茂厩舎・６着・２番人気)は？
ブラックムーン(牡５・川田・西浦厩舎・15着・３番人気)は？
いつも通りに走っても前が止まらなければこうなってしまう。
Ａ級戦犯はマイネルハニー(牡５・柴田大・栗田博厩舎)だろう。
全然行き脚がつかない。最初のコーナー(３角)で３番手がやっとだった。
前に絡むどころか立って走っているのがやっとの状態。体調が悪かったのだろうか？。
「こんな後ろから行く馬が全滅する展開でプラチナは５着に食い込んだのだから大したもんだな」
マスターは応援していた訳ではないが結果を見てそう言ってプラチナを称えた。
「次につながるレースが出来たと喜んでいる訳っすよ」ケンちゃんはホッとしている。
「最大の目標はマイルＣＳ(京都・芝1600ｍ・Ｇ��)だろうからな」オレも応援している。
「そこで勝てれば最高だろうけどな」マスターの口調は軽い。
「マルターズアポジーが参戦すれば前が速くなるぞ」オレはアポジーの存在が気になってきた。
「プラチナにとってはありがたいことっすよ」ケンちゃんは前向きだ。
「マイル戦線が面白くなったな」マスターは混戦模様を楽しんでいる。
「それよりケガが心配っすよ」ケンちゃんはレース後のプラチナの状態を心配している。
「具合のいい蹄鉄が開発されたようだな」オレは調教師の発言を聞いていた。
「後ろ脚が前脚に当たるなんてコトがあるんだな」マスターは驚いている。
「普通の馬は当たらないけど、この馬は蹴りが大きくて強いからそうなるらしい」
ケンちゃんとしては能力の高さは認めるが、それがケガにつながるので困っている。
「でも、その対策を考慮した蹄鉄を造ったんだから、良かったじゃないか」
マスターは今後の明るい見通しを喜んでいる。
「その結果が良かったのか、意味が無かったのか、その報告がまだなんすよ」
ケンちゃんは良い報告を受けたい気持ちでいっぱいだ。
ターフに身体能力の高い高素質馬が帰って来た。新しい蹄鉄の存在がどうなのか。
今後のプラチナから目が離せなくなった。嬉しいコトである。
- マルターズアポジー
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- マイネルハニー
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