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2017/11/03 08:03
スナック・パドック 「アルゼンチン共和国杯」 レース前・その2
「この3頭でどれが一番調子が良さそうだい?」とマスターがスマホの馬柱を指さして聞いてきた。
「どれもいい馬だな」オレは当たり目のイカをつまんでマヨネーズと七味を付ける。
「いい馬なのは分かってるよ。どれが一番調子がいいのか?って聞いてるんだよ」とマスター。
「キタサンブラックだな」オレはズバリ答える。
「お前ねぇ、それを言えば俺が喜ぶと思って...だから、どれ?」マスターは少しジレた。
「スワーヴリチャードだな」オレはズバリ答える。
「そうか、そうか。今度はMデムーロだしな」マスターは腕を組んで頷いている。
「動きがスムーズだな。少し間が空いたけど問題無さそうだよな」とオレは調教VTRを見てそう思った。
「芦毛馬がワンツーで来れば車でも買おうかな」ケンちゃんがカウンターに座るなりそう言った。
「おっ、勝負に出ますか?でも無理だぞ」とマスターが出鼻をクジく。
「上位3頭はそれぞれに問題を抱えているからこのレースはチャンスあり!っすよ」とケンちゃん。
「問題があったって地力の差は歴然だからな」とマスターは強気になっている。
「3頭の順番を考えた方がいいんじゃないか」オレも上位は堅いと考えている。
「3頭に絞るんだったら芦毛2頭に、上位のうちのどれか1頭を入れるって手っすかね」ケンちゃんは譲らない
スワーヴリチャードの調教での動きは軽快で良かった。コーナーリングがスムーズで直線に向くとすぐにスピー
ドに乗った。相変わらず効き脚の右手前に代えたくて短かい直線でも何度か手前を代えている。がしかし、これ
がこの馬の持ち味であることはダービー(東京・芝2400m)2着で証明済みである。順調に夏を越したと見ていい
だろう。
セダブリランテスの動きには少々不満を持った。前走(ラジオNIKKEI賞・福島・芝1800m)時と比べるとスピード
に乗るまでの助走が悪い。動きにスムーズさを欠いた。身体の柔軟性がもっと戻って来ないと遅れをとる可能性
がある。がしかし、スピードに乗ってからの動きはパワフルで伸びのあるフットワークは一級品である。高素質
馬であることは間違いがない。
アルバートの動きにも少々不満を持った。直線でさぁ伸びるぞというところでアゴが上がったフォームになった
。これは風の抵抗を考えれば良いハズがない。フットワークは脚の回転も速くいつものアルバートだと思うがそ
の点が大いに気になったのである。
「リチャード、ブリランテスの2頭に芦毛の1頭を加える作戦はどうだ?」オレはそう提案した。
「えっ?じゃぁ長距離実績のあるウィックにして欲しいっす」ケンちゃんが芦毛推薦馬を絞った。
「リチャードはここを勝ったら有馬記念に行くのかね」とマスターが聞く。
「距離は同じだからいいんだけど、右回りはダメだろ」オレは皐月賞の苦い経験が頭をよぎる。
「でも阪神で勝ってるし大丈夫なんじゃないの?」ケンちゃんはスマホの馬柱で調べてあった。
「メンバーによるんだ。重賞に出て来るような馬たちのペースで走ると手前を代える余裕が無くなるんだろうな
、きっと」オレはそう見ている。
ケンちゃんが山崎12年の入ったロックグラスとお通しの小松菜胡麻和えの茶碗を何度も入れ替えている。
「お前、何やってんの?」マスターが疑問に思ってそう聞くと
「手前を代えてるんすよ」ケンちゃんは黙々とその仕草を繰り返している。
「一生そうやってバカやってろ」マスターは両手広げて、呆れてものが言えないポーズである。
左回りの府中では何の問題も無くリチャードは末脚を爆発させてゴール板を目指す。
走る能力を考えたらブリランテスが最有力馬であることは間違いはない。持っている能力が仕上がり途上でも
爆発すれば最先着は十分にある。いずれにしてもこの2頭の争いになる。
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ビギンザビギンさん
ペペロンジュースさん、ケンちゃんは瓶ビール、わたしはジャックダニエルをチビリとやっていたのですが、訳あって山崎12年に変わりました。竹鶴もいいですね。スワーヴ、府中は得意コースですしコンディションも悪くないと思われます。アルバートの前走は距離不足とはいえあの負け方は良くないですね。
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ペペロンジュースさんがいいね!と言っています。
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ペペロンジュースさん
ケンちゃん好きです(笑)ただ、ウイスキーは竹鶴かなぁ。
スワーヴは斧から鉈になったイメージ。良い感じですね。疲れが抜けきれず、やや遅れ気味だったみたいですが心配はなさそうかな。
アルバートは、まぁいつもあんな感じのような気もしますが、どうでしょう。