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2017/11/09 17:46
スナック・パドック 「エリザベス女王杯」 レース前
「今回も人気上位3頭が有力そうだな」マスターが珍しく頭を絞りかねているようだ。
「スマートレイアーでいいでしょ」芦毛馬ファン総裁のケンちゃんの頭は決まっている。
「やっぱりこの3頭の動きが目立っていいな」オレは調教VTRを見てそう思った。
「中でも一番いいのはどれだい?」マスターはいつものように一頭に絞りたいようだ。
「だからスマートレイアーでいいでしょ」と言ってケンちゃんは自家製のポテトチップを頬張る。
「お前は黙ってろよ。動きの良いのはどれだい?」マスターはケンちゃんの話を無視してオレに振る。
「センスのヴィブロス、真面目なルージュ、パワーのレイアー、って感じかな」オレはそうまとめた。
「パワーのレイアーっすか?そんなにパワフルだったかなぁ」ケンちゃんは少し首を捻る。
「左手前のときの肩の回転が素覚ましいな。あれはパワフルな動きだぞ」オレはそう見た。
「センスのヴィブロス、って言葉の響きがいいな」マスターはピンと来たようだ。
「とにかく前脚の捌きがスムーズで無駄な動きがない。だから楽に走ってる感じなんだよな」
オレは坂路調教での動きが素晴らしいと思った。スピード感が無いのに時計は出ている。理想的である。
「真面目なルージュ、ってのもいいっすね」ケンちゃんは気になるようだ。
「とにかく一生懸命に走るタイプだな。前脚の掻き込みが大きくスピード感がある」そうオレは褒めた。
「この馬、関東から行くんだろ」マスターは輸送が気になるようだ。アエロリット後遺症とでも言うのか。
「こんな時は3連複で行けばいいじゃないっすか」ケンちゃんはそう言う。
「3頭が揃って入線する可能性は低い気がするぞ」マスターはあくまでも慎重である。
「いやいや、ここは絞って、センス→パワー→真面目、の3連単で行こうぜ」とオレが提案する。
「いやいや、ここは、パワー→センス→真面目、でしょ」ケンちゃんは譲らない。
「3頭の3連単ボックス買いだと何点買いになるんだ?」マスターは慣れない買い方に戸惑いがある。
「6点っすよ。6点の一番高配当が来たらラッキーっすよ」ケンちゃんはその買い方に慣れている。
「6点も買うのかよ。ベテラン馬券師としては大いに違和感があるな」マスターは落ち着かない様子だ。
「1番人気でも10倍は下らないからガミにはならないよ」とオレがアドバイスする。
「う〜ん!」マスターは悩んでいる。頭を抱えて悩んでいる。
「しかし、今年はメンバーが揃ったな」オレは馬柱を見てつくづくそう思うのである。
オークス・秋華賞馬のミッキークイーンがいる。
ディフェンディングチャンピオンのクイーンズリングがいる。
今年の秋華賞の上位3頭がごっそり出ている。ディアドラ、リスグラシュー、モズカッチャン。
「よしっ!決めた!センスを取ろう」マスターはやっぱり買い慣れている単勝一点勝負に出る。