競輪
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2017/12/01 07:51
スナック・パドック 「チャンピオンズＣ」 レース前
「テイエムジンソクが人気だなぁ」ケンちゃんはスポーツ誌の予想欄を見てそう嘆く。
「また芦毛か？でも、その芦毛は走りそうだな」マスターも実力は認めざるを得ない。
「サウンドトゥルーはいるし、アウォーディーもいて、トップ争いをしてるんだから大したものだ」とオレ。
「年寄りばっかじゃないっすか、ねぇ」とケンちゃんはマスターに話を向ける。
「年寄りってお前、嫌味か？」マスターはデリカシーの無いケンちゃんに鋭い視線を向ける。
「ありゃりゃ、それは失礼しました」と謝って「ねぇ」と今度はオレに向けて改めて問うた。
「嫌味か？」オレは即答して鋭い視線をケンちゃんに向けた。ケンちゃんはＷ年寄りに睨まれた。
サウンドトゥルー(セ７・高木厩舎)は、この２年間、中央地方を問わずダートのＧ�祇錣魑瓩瓩徳�り続けて来た
。13戦・３勝・２着３回・３着４回という戦績を残している。前走も第17回JBCクラシック競走(11/3・大井・ダ
2000ｍ・４番人気)を勝ったばかりである。
アウォーディー(牡７・松永幹厩舎)は、この１年間、サウンドトゥルー同様、全国のダートのＧ�祇錣魑瓩瓩徳�
り続けて来た。６戦・１勝・２着２回・３着１回という戦績を残している。前走は、やはり第17回JBCクラシック
競走に参戦してサウンドトゥルーに負けている(４着・１番人気)。
「ジンソク君は坂路コースがあまり上手くないな」オレは調教ＶＴＲを見てそう思った。
「どういうコトっすか？」ケンちゃんはどうもピンと来ないようだ。
「登るのに必死なんだな。身体はよじれているし脚の掻き込みも乱れてるな」オレは走る姿を説明した。
「苦しいんすかね」ケンちゃんは両手を使って掻き込む姿を作ってそう言った。
「苦手なんだろな」マスターは平らな馬場は良いが坂になると辛いんだろうと言う。
「中京には最後の直線に坂があるっすからね」ケンちゃんは少し心配顔になった。
「あそこでパッタリ止まっちゃうのか？」マスターはケンちゃんを指さして驚かす。
「何言ってんすか、前半飛ばして貯金を作ればヘッチャラっすよ」とケンちゃんは言葉では余裕を作るが心配だ。
「走る姿形はどうなってもスピードが落ちなければいいんだからな」オレはそう言って少し慰める。
「いやいや、苦手なものは苦手でどうにもならないぞ」とマスターはジンソクの馬柱に×を書いた。
「それこそ芦毛馬の根性を見せる時っす」ケンちゃんは拳で胸を叩いて気合を入れた。
「ゴールドドリームにムーアが乗るな」オレはこのコンビに興味が湧いた。
「このところのムーアの調子がイマイチっすよね」ケンちゃんは先週の成績を見てそう言う。
「名手・ムーアでも調子の波があるんだな」マスターは顎に手を当ててそう言った。
「調教での動きは悪くないぞ。体調が整ったんじゃないのか」オレは海外遠征などの疲れが心配だった。
「勝てる力は持ってるからな」マスターも一時は応援していた。
「でも、Ｇ�気辰垢�らね。出て来る馬たちはピークをここへ持って来る訳っすから」とケンちゃん。
「ドリームも調整してピークを持って来たように思うぞ」オレはそう見ている。そして、
「人気薄の今回は楽に競馬が出来るという利点があるな。それに屋根はムーアだぞ」と面白さを強調する。
「う〜ん、なるほどな」マスターはまた顎に手を当ててニヤリと微笑んだ。
「Ｇ�気呂修鵑粉鼎�は無いっすよ」とケンちゃんはあくまでも格を重視する。
「そして、モルトベーネもいいぞ」オレは穴馬を推薦して場を盛り上げた。
「止めてくださいよ。心が乱れるじゃないっすか」ケンちゃんはそう息巻いたがかなり気になるようだ。
さぁ、今年最後のダートのＧ�祇錙�新旧の役者が揃った出走馬の面々は気持ちが高鳴って来たことだろう。
その戦いを見届けるファンの気持ちも間違いなく高鳴って来た。楽しく盛り上がるレースを期待する！
- テイエムジンソク
- サウンドトゥルー
- アウォーディー
- スピード
- ゴールドドリーム
- ピーク
- モルトベーネ
