競輪
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2017/12/03 17:10
スナック・パドック 「チャンピオンズＣ」 レース後
「おいおい、凄いことになったな」マスターは抑えにゴールドドリームの単勝を買っていた。
「なっ、オレの見立てに間違いなかっただろ」オレは反り返って椅子から転げ落ちそうである。
「くそ〜っ！悔しいっす」ケンちゃんは手でテーブルを叩いて悔しがっている。
「フルキチは上手に乗ったよな」マスターは勝ちパターンに導いた騎手を褒めた。
「安心して見てたら．．．差されるなんて．．．あんまりっす」ケンちゃんは悔しさがドンドン高まって来る。
「いやいや、しょうがないだろ。でも良くやったよ」マスターはケンちゃんを慰める。
「あそこから持って来るからムーアは凄いな。やっぱり世界のトップジョッキーだよな」オレは感心している。
「うんうん、世界のムーアは凄いな」マスターは何度も頷いて喜びを噛みしめている。
「まっ悔しいだろうけど．．．きょうはオレの奢りだ、ガンガン飲んでくれ」オレはケンちゃんにそう言うと
「ホントっすか、じゃぁマスター、新しいボトルを．．．」ケンちゃんは遠慮が無い。
「また馬単で行ったのか？だから馬連にしときゃ良かったんだぞ」マスターはケンちゃんの買い方に苦言を呈す
「頭は堅いと思ったんすよ。そう思ったら馬単しか考えられなかったっす」ケンちゃんは高配当を望んだ。
「そこから一ランク落として買うのが勝負師なんだぞ。もしもの保険を掛けるんだよ」マスターの助言は続く。
「まっ、若さだな」オレはケンちゃんの気持ちが痛いほど分かるのである。
「失敗して学ぶことは山ほどあるからな」マスターの人生訓はケンちゃんの心に届くのだろうか。
「見返りがゼロか納得が行かなくても少しあるのかじゃぁ、天と地ほど違うんだけどな」オレもそう付け加える
「買う時には頭が熱くなってなかなか冷静になれないっす」ケンちゃんの正直な気持ちである。
「しかし、良くゴールドドリームの調子の良さを見抜いたな」マスターはそう言ってオレを立てた。
「フェブラリーＳは勝ってるからＧ�鞠呂砲楼磴い覆い韻鼻⊆太單�には見劣った印象でしたよ」とケンちゃん。
「そこが素人の赤坂見附ってヤツだよな。この馬、デビュー戦から３連勝してるんだ」オレはそこを重要視した
「能力が高いってコトだよな」マスターは鋭く突っ込みを入れる。
「そうそう、勝つ力が備わっているんだと思う」オレはそう判断した。そして、「地方にも行って走ってるし海
外(ドバイ)にも行ってる点も逞しさを感じるよな」オレは強い馬である要素を持っていると見ていた。
「その馬に世界のムーアが乗ったんすから勝ったのは不思議じゃないっすよね」ケンちゃんも納得である。
「ムーア様々だな」マスターは世界のトップジョッキーにお礼を述べた。
「あらっ！わたしもご相伴に預かっていいの？」桃ちゃんは鼻が利くようである。
「どうぞ、どうぞ。ガンガン飲んでよ」オレはエアー一気飲みをして生ビールを勧めた。
「いいのぉ〜、じゃぁ遠慮無しで行っちゃうわよ」桃ちゃんは嬉しそうに微笑んだ。
「ゴールドドリームが勝ったんすから、夢の話でも聞きたいっす」ケンちゃんは桃ちゃんにそう言うと
「夢？．．．そうねぇ」桃ちゃんは口の周りに付いた泡を素手で拭きながら斜め上に視線を持って行った。
そして「ホールインワンかな」ゴルフを始めた桃ちゃんはすでに具体的な目標を持っていた。
「ホールインワンをやる確率は宝くじを当てるより大変らしいな」マスターはそういう情報を持っていた。
「えっ？それホントか？」オレはその情報に食い付いた。オレは実はホールインワンを達成している。
「宝くじに当たった方が良かったな」オレの本音である。
ともかく、ゴールドドリームが優勝してくれたお陰できょうのスナック・パドックは大いに盛り上がった。
「この調子でまた馬券を当ててね」とウインクを投げてくれた桃ちゃんの期待に答えなくてはならない。
がんばんべぇ〜！
- ゴールドドリーム
- ホールインワン
