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2017/12/17 09:20
2017「東スポ杯2歳S」 の出走馬を追う ゴールドギア編 レース後
2017年12月16日、中山9R・ひいらぎ賞(芝1600m・2歳500万下)
ゴールドギア(牡2・伊藤圭厩舎)は4着(1番人気)だった。
きょうのパドックでのゴールドギアはいつもより少しテンションが高かったように映った。一人で引いていたの
でそれほど酷い入れ込みではないが、過去2戦の中では一番気合が入っていたように思う。動きは躍動感があり
身体のバネが利いてリズミカルに歩けている。脚の長いスリムな体形だが胴の長さ加減からそれほど長い距離は
得意ではなさそうである。
スタートは問題なく出たものの後ろから数えた方が早いくらいの位置取りである。これは意図して抑えたために
そうなったのであり、馬はもっと前に行きたがっていた。ハミを取って首を上げて屋根の指示を嫌っていた仕草
が目立った。「末脚勝負」陣営の意図が汲み取れるものだった。最初のコーナーに掛かるときには9番手の位置
取りとなった。3コーナーから4コーナーに掛けての勝負所で動いた。進路は外を選んだ。直線に向くと右ムチ
が1発飛んでゴーサインが出た。残り200m地点で右ムチが3発飛んでトップスピードに上がった。前にはまだ
8頭いる。急坂を上るときに一番加速していたのはゴールドギアだった。3頭交わしてゴール前でさらに1頭交
わした。結果は4着であった。ハッキリ言ってやや消化不良のレースとなったようだ。
あのレベルの高かった「東スポ杯2歳S」で5着だった馬である。しかもあの時には得意でない左回りコースだ
った。今回は得意の右回りコース、持っている能力が発揮され強い競馬で勝つことを予想していたのだが...。
陣営には「どんな競馬でも勝てる」という強い信念が欲しかった。まだ2戦しかしていない馬に対して「この馬
は...」というレッテルを貼って欲しくなかった。序盤に行きたがったときに行ってしまえば良かったのだ。
終わって見れば前残りのレースで、後ろにいた馬は全滅状態だった。競馬ファンは展開も含めていろいろな角度
からレースを見ているのに、陣営にそれが出来ないのは情けない。「競馬ファン>厩舎サイド」という図式では
今後の競馬界の生末が心配である。
このレースの2つあとに行われた本日のメインレース「ターコイズS」では、馬の能力を信じた素晴らしいレー
スが繰り広げられた。ミスパンテール(牝3・昆厩舎)が中団でジッと脚を貯めて、最後の直線100mだけで勝利を
ものにした。なかなか簡単に出来る競馬ではない。横典の判断が素晴らしかった。馬の能力が素晴らしかった。
それこそが我々競馬ファンが望んでいるパフォーマンスなのである。展開が向いた、人気が無かったから出来た
...。確かにいろいろな要素が絡んで一つのレースは成り立つのだとは思う。
ゴールドギアには高い能力が備わっていることが最後の末脚を見て分かった。しかし、それは最後の末脚だけを
見るのではなく競走馬として高い能力が備わっているという観点から見て欲しい。自在性のある能力を十分に生
かす育て方を強く陣営に望む。
さぁ!ゴールドギアの今後に期待しよう!
さぁ!2017「東スポ杯2歳S」を走った馬たちに期待しよう!