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2021/11/24 16:30
スナック・パドック「ジャパンC」その2
一週前追い切りを見る限りシャフリの成長力が伺える。栗東のCWコースを2頭併せで走ったシャフリ。コースの大外を前を行く僚馬に最後のコーナーで内側から追い駆ける形でのいつもの調教となった。鞍上の手は少しも動かず馬ナリで馬体を併せて行く。直線を向いて鞍上の手が少し動くとすぐに反応して首を上手に使って前に出る。鋭い反応である。このスピードに乗ってからの首の使い方がダービーの頃から見て大きく変わった点だと思う。前に進もうとグイグイ首を前に突き出すように動かしている。それによって推進力が増しているのである。神戸新聞杯のときの調教でもすでにその動きは見られており、春からの成長が顕著であるといえる。加えて、この馬が左回りを苦にせず回って来られる要因が栗東・坂路コースを走ると分かる。栗東の坂路コースは右回りのコーナーを回って直線コースに出てゴールを迎える。多くの馬は右手前でコーナーを回って来て(右回りコーナーは右手前で回らないと不自然な形で回ることになる)、すぐに左手前に替えてそのままゴール板を通過する。コーナーからゴール板までは約600mと短いこともあって手前を替えない馬が多い。ましてや馬の多くは左利きなので力の入りやすい手前で走りたいものだからそのままの左手前で走ってしまうのである。シャフリはコーナーを回って少しそのまま右手前で走るが間もなく左手前に替えて走る。そして、ゴール板手前10mくらいで右手前に替えて走るのである。馬は手前を替えることで軸足(走っている手前側の脚が軸)の疲れをリフレッシュしながら走る。しかし、手前を替えるには少々ロスタイムが生じる。頻繁に手前を替えて走れば脚の疲れを軽減して走ることが出来るが競走馬として必要なスピードを緩めてしまうこととなる。だからコーナーを回って直線に向いた時に手前を替えるという走法が理想的なのである。がしかし、東京競馬場(左回り)のように直線が長いコースでは、ゴール前でスピードを上げたい時、手前を替えてリフレッシュした脚を軸足として使いたいのである。つまり、コーナーを左手前で回ったあとに直線を向いて右手前に替えてスパートを掛け、ゴール前でもう一度左手前に替えてさらにスピードを上げて走らせたいのである。シャフリはそれが自然に出来る馬なのである。
ニシ「やっぱシャフリが頭で固いっす」
マスター「待てよ、そんなシャフリのいいトコばっかり見て結論を出すなよ」
オレ「コントとシャフリの馬体重は460キロ前後で同じ数字なんだけど走ってる姿を見ると断然シャフリの方が大きく見えるんだ」
ニシ「大物なんすよ、シャフリは」
マスター「花巻東高の佐々木・・・なのか?」
ニシ「あれは実際に大きいんっすよ、大きくて大物・・・シャフリは小さくて大物っすから・・・」
マスター「あっそう」
日本シリーズ第4戦。ピッチャーの替え時を見誤ったオリックスが第2戦・3戦を落とした。野手出身の監督が勘を頼りに投手交代を行うとああなる。この日本シリーズが競馬・ジャパンCの前ぶりになったとすれば、サラブレッドも手前の交代を上手に出来る馬が勝利をもぎ取るということにつながるのではないのか・・・。