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2021/11/25 21:12

スナック・パドック「ジャパンC」その3

マスター「1989年のホーリックスオグリキャップの叩き合いは見応えがあったよな」
オレ「あれは凄かった。あの年のオグリは見事だったな。あのジャパンCは連闘だったんだ。前の週に京都でマイルCSをビッシリ走って来てたからな」
マスター「マイルのスピード競馬を身体で覚えていたからあの速い時計のレースが戦えた訳だよな」
ニシ「長い距離のレースばかり走っているとズブくなる訳っすね」
オレ「結果的にそうなったよな。あれを計算していた調教師や馬主は大したもんだな」
ニシ「藤澤和厩舎じゃぁ考えられないコトっす」
マスター「オグリは当時馬主が変わったばかりで複雑な環境に置かれていた訳だよ」
ニシ「近藤さんっすよね」
オレ「高い買い物だっただろうからガッツリ稼いでもらわないと元がとれないって訳さ」
マスター「でもここで無理したオグリはこの後ガクッと来て勝てなくなるんだから・・・無理は禁物だよな」
ニシ「やっぱ競馬はサラブレッドファーストで成り立つんすよ」
マスター「競走馬は実戦で作る、ってのは昔の話に成りにけり・・・ってな」

好スタートを切ったイブンベイ(イギリス)がレースを引っ張る。3番人気のホークスター(アメリカ)が2番手。そのすぐ後ろにホーリックス(ニュージーランド)。3馬身開いて1番人気の菊花賞馬・スーパークリークが続き、すぐあとをオグリキャップが追走した。昨年の覇者・ペイザバトラー(アメリカ)は後ろから3番目の位置。レースは淡々と進み、動いたのは欅の向こうだった。オグリがクリークを交わして4番手に上がった。4角を回って直線に向かう頃にはオグリは馬場の真ん中を通って3番手に上がっていった。一旦抜かれたクリークも渋とく粘ってオグリを追走するが少し差が出来てしまう。前にいるホーリックスも内を狙ってスパートを掛け脚を伸ばす。残り400mでホーリックスが先頭に立つ。オグリが2馬身差で追いかける。残り200mでオグリが単独2番手に上がる。ここからがホーリックス・オサリバンとオグリ・南井の壮絶な叩き合いとなる。両騎手のムチが風車のように回転して唸りを上げる。それに応える両馬の顔は顎を突き出して少しでも前に進もうと努力しているように映る。特にオグリの顔はいつもより速いスピードを出すことによって少しぼやけて見えた。グイグイ伸びた。そしてオグリはホーリックスに見る見る近づいて行った。馬体が重なり始めた。首と首がもの凄い勢いで近づいて行った。「抜ける!」と誰もが思った。そして、確かにオグリはホーリックスを抜き去り1番前を走っていた。がしかし、それはゴール板を過ぎてからの話で、ゴール板を通過する時点ではクビ差及ばなかったのである。電光掲示板には「2:22.2」と2が並んで世界レコードタイムであることを示していた。そして、枠連の配当は「2-2」で6,760円という高配当となった。「タイムが2:22.2になるレースが2-2で決まるのは当たり前だろ」とうそぶいた競馬ファンは一生競馬で浮かばれることのないファンであることは明白であった。
・・・続く・・・

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    2021/11/27 21:40 ブロック