競輪
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2021/11/26 22:47
スナック・パドック「ジャパンＣ」その６
マスター「やっぱりコントレイルよりシャフリヤールの方が上か？」
留「若者の成長力に期待しようぜ」
オレ「レースでの上りタイムを見ると、コントの去年のダービーが34.0秒、ジャパンＣが34.3秒、今年の天皇賞・秋が33.0秒。シャフリのダービーが33.4秒。」
マスター「東京芝２４００ｍのレースだけを見るとシャフリが速いな」
マスターがシャフリ有利に納得せざるを得ない状況になった時、妙齢の女性がパドックの扉をガラリと開けた。
チエ「ユーバーレーベンが３着に来る可能性はある？」カウンターの椅子に座るや否や馬の話だ。
マスター「オークス馬だからな」おしぼりとコースターを置く。
オレ「無いな」ピシャリと言い放つ。
チエ「あらっ、素っ気ないわね」目の前に置かれた生中のジョッキーに手をかける。
オレ「外国馬のグランドグローリーなんかどうだい？」すかさず言葉をつなぐ。チエちゃんは一旦ジョッキーに口を付けかけたが止めて新聞に目を落とす。
マスター「牝馬だな」馬柱に指が行って「牝」と書かれてあることを確認した。
オレ「外国から来た３頭の中じゃ一番元気だぞ」外国馬三頭を１枠から順番に追っている。
留「外国馬は分からねぇ、長旅でお疲れだろうぜ」
チエ「あらっ、デムーロの弟が乗るのね」グランドグローリーの馬柱で指が止まってそう言った。
マスター「日本ではお馴染みだよな」生中のジョッキーから美味しい泡はすでに消えて無くなっている。
留「お兄ちゃんより上手なんだろ、馬の操縦は」
チエ「マスター！泡の追加お願〜い！」
コントレイルが勝ったダービーは、最初のコーナーを３番手で入って、最後のコーナーは５番手で回って、直線先頭に立ったのは残り２００ｍのところだった。そして２着との差は３馬身付けての完勝だった。その時の走破タイムは２:24.1、上りが34.0秒。シャフリが勝ったダービーは、最初のコーナーを７番手で入って、最後のコーナーは９番手で回って、直線先頭に立ったのはほとんどゴール板位置だった。２着とはハナ差。その時の走破タイムは２:22.5、上りが33.4秒。単純にタイムだけを比較すればシャフリに分が上がる。ここで、その日の他のレースのタイムがどうであったかを見てみる。以下� �2020年・コントの年、�◆�2021年シャフリの年とする。青嵐賞(芝2400ｍ・４歳上２勝クラス)�。�:24.6、�■�:22.5、むらさき賞(芝1800ｍ・４歳上３勝クラス)�。�:46.0、�■�:44.3。これを見ると2021年のシャフリが勝った年の方が2.0秒ほどタイムが速い。ダービーのタイム差は1.6秒である。よって、その年の馬場状態によるタイム差を考慮するとコントの方が速く走っている計算になる。ダービーで一緒に走っていればコントの方が速く走ったのではないかと思われる。そして、コントに初めて戦歴が汚れた去年のジャパンＣを見てみよう。最初のコーナーを９番手で入って、最後のコーナーも９番手で回って、直線に向いてアーモンドアイには届かなかったものの２番手に上がったのは残り１５ｍのところだった。その時のタイムが２:23.2で上りが34.3秒でダービーの時より上り時計が掛かってしまった。シチュエーションとしてはこの時の方が速いタイムで上がったのではないかと思われたが、そうではなかった。冬と春の違いがあるとは思われるが、半年でそんなに成長してはいなかったというところなのだろう。そして、今年の天皇賞・秋(２着・芝2000ｍ)、１:58.0で走って上りが33.0秒だった。この日の３Ｒ・２歳未勝利戦・芝2000ｍのタイムが２:03.0で上り最速が33.7秒、そして８Ｒ・本栖湖特別(３歳上２勝クラス)・芝2400ｍ・２:25.7・上り33.9秒だったのをみると、さすがＧ�祇錣箸い┐詬ソ┐併�計である。コントは素晴らしいサラブレッドであることが証明できる。その上で、シャフリとの比較がどうなのかを考えてみる。調教での動きを見る限り確実に成長している。そして何より左回りコースの適性が高い。枠順もコントを見ながらレースを組み立てる絶好の位置をゲット出来た。総合力でシャフリの能力はコントを上回って真っ先にゴール板を駆け抜ける可能性は高いとみる。
ニシ「マスター！シャケのフリカケある？」
マスター「おめぇにやるフリカケはねぇ！」
オレ「それを言うならタンメンでしょ」
前祝が出来ないニシちゃん。残念だがしょうがない。次長にも課長にもなれそうにないニシちゃんだけに背中が妙に寂しげだ。店を飛び出したニシちゃん、府中の空に向かって叫んだ。
ニシ「ジャパンＣが明日の１２レースだってこと・・・教えてやらないからな〜！」
- コントレイル
- シャフリヤール
- ジャパン
- ユーバーレーベン
- グランドグローリー
- アーモンドアイ
