スナック・パドック「2021・有馬記念」その２

留「よしっ！これで今年の有馬は面白くなったな」
マスター「俺は鉄板・エフ→クロの馬単で一点勝負する！」
ニシ「手広く行ったら取りガミになる可能性大っす」
オレ「だな」
それぞれの有馬馬券作戦を披露したところにあのご婦人が久々にやって来た。
マスター「おぉチエちゃん、生きてたのかい」
チエ「あらヤダ、生きてるわよ」カウンターに座わり両手で長い髪を整えた。
ニシ「今年の有馬は牝馬の活躍が楽しみっす」
チエ「去年と同じにならないかしら・・・」
マスター「去年は５着までに牝馬が４頭入ってたからな」
ニシ「松山が11番人気を２着に持って来たっすから」
オレ「今年の松山も期待できるぞ」
チエ「牡馬じゃないの・・・ダメよ」
留「クロとアカイイトくらいだろ、今年は」
マスター「クロだけでいいぞ」
チエ「クロ？・・・シロはもうたくさんよ」
ニシ「コートがあるっす」
マスター「悪いけどあの時のまんま・・・だからね」
チエ「ニシちゃん、気が利かないわね・・・汚れくらい落としときなさいよ、もう」
ニシ「俺が？ＷＨＹ？」

埼玉から群馬に向かう１７号線の熊谷バイパスを走っていると左前方に浅間山の雄大な姿を拝むことが出来る。今頃になると浅間山は真っ白に雪化粧して美しい姿となっている。富士山は雪化粧したといってもいいとこ５合目までだが浅間は違う。山裾まで雪がかかり山全体が雪化粧となる。その姿はまるでデコレーションケーキのようでご婦人なら「美味しそう」とついヨダレを垂らしてしまうだろう。あの浅間の雪化粧にドローンで「有馬勝利」と落書きをしたい。有馬の夢を浅間に託すのはどうだろうか？そんな悪さをすれば翌日の上毛新聞には『浅間の悪戯』と一面を飾ってしまうかも知れない。そして、もしアサマノイタズラが有馬記念を制することになったら翌日の新聞は『お見事！浅間の悪戯』とテンポイント文字で写植されるに違いない。