スナック・パドック「2022年有馬記念」終えて　1/3

マスター「いただき〜！」右腕が天井を向いて上がり、人差し指は真っ直ぐ上に伸びた。
オレ「お見事でした。楽勝だったな」
ガミ「最終コーナーは持ったままで上がって行って余裕の強い勝ち方だったっす」
マスター「オッズがな」少しうな垂れるマスター。
ガミ「２.３倍だったすね」
オレ「レースが近付くにつれガンガン下がったからな」
マスター「パドックのあの落ち着いた姿を見て納得して買った奴らが多かったんだろうな」
オレ「いやいや、返し馬を見て輪乗りの姿を見て買ってるんだ」
ガミ「俺もそうだけど競馬場の中でスマホ使って買うからね今は」
オレ「昔みたいに売場に並んで締め切りのブザーを気にするヤツはいないのさ」
マスター「時代だな・・・俺なんかマークシートも怪しいからな」
バタン！カラカラン！とドアが開いた大きな音とドアに取り付いているベルが鳴る音が部屋に広がった。配管職人のフクちゃん登場だ。
フク「マスター、おめでとう！俺もワイドをいただきました〜！」笑顔でマスターが作ったハイボールを口に入れた。
ガミ「５倍だったすね」
フク「単勝１番人気と６番人気の馬の組み合わせでワイド４番人気ってのは解せねぇな」
ガミ「ホントだ、何でだ？」
オレ「人気上位がイク君から売れててエフよりボルドの方が売れたんだな」
マスター「で？ワイド一点ってことは無いんだろ、お前のコトだから」
フク「えへへ、鋭いね・・・ボイドからワイド３点、馬単３点行ってるから見事なトリガミさ・・・チクショー！」
オレ「おっ、ガミ得意のトリガミをフクちゃんもやったのかい？」
フク「自慢じゃねぇけどそういうことだな」
ガミ「アハハ、今回は６頭の三連複ボックスで５千円のプラスっす」
フク「何！お前、そんな上手いコトやりやがったのか・・・チクショー！」
ガミ「テレ東の大久保先生の言う通り買ったら当たったっす」

・・・続く