ケンちゃん桃子のケイバ四方山話　2023年正月競馬・その５　1/2

モモ「さすが正月よね、レース名がお正月向けね」
ケン「新春Ｓ・迎春賞・寿Ｓ・門松賞・金杯・初春Ｓ・招福Ｓ・門松賞」
モモ「ウワァ凄い・・・お見事ね」
ケン「黒竹賞・朱竹賞ってのもあるな」
モモ「それさぁ、クロタケ・シュタケ・・・じゃないのよね」
ケン「そう・・・クロチク・シュチクが正解」
モモ「難しいわよね日本語は」
ケン「競馬ファンの叫びさ・・・チクショウ！！ってな」
モモ「ハハハ・・・似合うわケンちゃん・・・心がこもってる」
ケン「何〜、オレは競馬で損はしてねぇぞ」
モモ「ほらほら・・・みんなそう思ってんのよね」
ケン「何〜、黒字とは言わねぇけど・・・トントンではやってるぞ」
モモ「みんなそう言うのよ、得した時のコトしか覚えてないんだろうね、きっと」
ケン「何〜！」
モモ「まぁいいんじゃない・・・それでなきゃやってらんないのよ、ケイバは」
ケン「・・・」
モモ「テレビの解説者がコロコロ代わるのは当らないからでしょ」
ケン「昔、フジＴＶにゲストで寺山修司が出て、アナウンサーに『収支はどうですか？』と聞かれて『なんでそんなコトに答えなきゃならないんだ』と怒りまくったシーンを思い出すな」
モモ「寺山さんらしいわね」
ケン「あの人は詩人だからな」
モモ「そうね詩人にお金の話は似合わないわよね」
ケン「私は必ずしも『競馬は人生の比喩だ』とは思っていない。その逆に『人生は競馬の比喩だ』と思っているのである・・・と言っていたからな」
モモ「何か分かったようで分からない」
ケン「人間より馬の方が偉い・・・ってコトだな」
モモ「ふ〜ん」
ケン「競馬ファンは馬券を買わない、財布の底をはたいて『自分』を買っているのである・・・これは名言だな」
モモ「ふ〜ん」
ケン「寺山さんも詩人らしい逃げ道を作るよな」
モモ「だよね」
ケン「ホワイトフォンテンっていう芦毛の小さな逃げ馬を『白い逃亡者』と名付けて応援していたな」
モモ「寺山さんも芦毛馬ファンだったのね」
ケン「そうさ、ホワイトフォンテンの単勝馬券も『自分に投資してるんだ』と言い聞かせていたんだろうな」
モモ「寺山さんが若くして死んじゃったのは『逃げ切った』ってコト？」
ケン「おいおい・・・哲学だねぇ」