ケンちゃん桃子のケイバ四方山話　2023年小さな馬・その１

ケン「８日の中山・新馬戦で384キロという小柄な馬が勝ったのを知ってるか？」
モモ「見た見た・・・なんか置き物みたいだったわ」
ケン「パドックで見ると埴輪によくある体型だったな」
モモ「そうそう、手に取って頬ずりしたい衝動に駆られたわ」
ケン「持てねぇだろ」
モモ「小さいっても400キロ近くあるからね」
ケン「小錦が二人分だぞ」
モモ「腰が抜けるわね」
ケン「そういうレベルの話じゃねぇっての」
モモ「２人で引っ張って回ってたけど・・・おとなしくしてたわよね」
ケン「分からねぇよ・・・結構やんちゃ娘だったりするんだ、これが」
モモ「すごく整った姿勢に見えたわ」
ケン「お前もそう思ったか・・・運動神経抜群の脚さばきにオレの目には映った」
モモ「そうね・・・無駄な動きも無かったし・・・集中力もあるように見えたわ」
ケン「そうなんだよ、こりゃぁ初戦から動けるな・・・って思わせたぞ」
モモ「それにしても小柄だわよね」
ケン「いるからな周りに・・・500キロからの馬が・・・ゾロゾロと」
モモ「８頭もいたのよ・・・大きな馬が」
ケン「そんな厳しい条件を見事にクリアして勝っちゃったな、おい」
モモ「勝ったのよね」
ケン「ああ、勝った。最後はハナ差だったけど・・・良くやったよな」
モモ「良くやったわよ・・・オルソビアンコちゃん」
ケン「田辺も良く乗ったよ。３角で手応えを感じて４角で外へ持ち出したからな」
モモ「勝てると思ったのね」
ケン「全部で４発しかムチを使わなかったのは田辺の愛情だな」
モモ「田辺くんも分かってるのね」
ケン「叩くと可哀そうって思わせるんだなあの子は」
モモ「いたいけな少女に痛い思いはさせられないもの」
ケン「これからは強い馬が相手になるから・・・大変だぞ」
モモ「そうね、小さいからってハンデをもらえないものね」
ケン「混合の芝2000ｍを勝ったってのが凄いコトでもある」
モモ「次は３歳１勝クラスの条件戦を闘って徐々に厳しさを上げて行って欲しいわね」
ケン「うんうん、関西から今村を呼んで優しく乗って欲しいもんだな」
モモ「いいわねぇ〜、それ」
ケン「オレもたまにはいいアイディアを出すだろ？」
モモ「セイナ〜！」
ケン「ん？」