スナック・パドック「1990宝塚記念」その４・オグリキャップ２着・Part１

オレ「俺のこの日、東京競馬場にいたんだ」
マスター「阪神までは簡単に行けないからな」
ガミ「オーロラビジョンで見てたんすね」
オレ「前のレースで小金が入って回りには『オグリの単勝にぶち込む』と宣言していたんだ」
マスター「転がし馬券だな」
オレ「馬券売り場の列に並んでいる時にオーロラビジョンに宝塚記念のパドックが映ったんだ」
ガミ「ふむふむ、それでそれで？」
オレ「オグリよりオサイチジョージが良く見えちゃったんだよ」
マスター「うんうん、それでそれで？」
オレ「大いに迷った訳だよ、頭を掻きむしって並んだ列を思い切って抜けたんだ」
ガミ「おーっ、勇気を出したんすね」
オレ「頭を整理して『オサイチ−オグリの枠連で行こう』と決めて列の最後尾に並び直したんだ」
マスター「締め切り時間は大丈夫なのか？」
オレ「それだよ、それ・・・俺の３人前で締め切り時間を知らせるブザーが鳴り響くことと相成った訳さ」
ガミ「ええっ！買えなかったんすか」

レースを引っ張ったのはシンウインド(牝７・武豊・栗東／二分)で、勝ったオサイチジョージ(牡５・丸山・栗東／土門)は２番手を進み４角で仕掛けて４角で先頭に立つ。直線に向くとグイグイ脚を伸ばして後続に３1/2馬身差を付けてゴール板を駆け抜けた。オグリキャップ(牡６・岡・栗東／瀬戸口)も外を回り４角で３番手まで上がって前を伺うがオサイチのスピードには着いて行けず２着に上がるのが精一杯だった。３着にはヤエノムテキ(牡６・岡部・栗東／荻野)、４着には前年覇者・イナリワン(牡７・柴田人・美浦／鈴木清)、６着にバンブーメモリー(牡６・松永昌・栗東／武邦)が入った。

マスター「惜しかったなぁ、並び直さないで頭の整理が出来てりゃな」
ガミ「ベンツの新車が何台買えたっすか？」
オレ「３台くらいかな・・・って、トミーのミニカーがな」
マスター「うへぇ〜、昭和の会話だな」

・・・続く・・・