スナック・パドック「1990宝塚記念」その４・オグリキャップ２着・Part２

このレースで負けたオグリは鞍上が若手の岡潤一郎だった。前走では武豊が安田記念(東京芝1600ｍ)で初めて乗って勝っていたが、このレースでは逃げたシンウインドに跨っていた。オグリが直線でいつも見せる怒涛の追込みがこの日は影を潜めた。若いアンちゃんじゃぁ力が入らんわな、とでも言っているような直線での走りに見えた。それよりもこの日のパドックでこの目で見たオサイチの状態の良さはあのオグリの出来を上回っていたのだろう。

ガミ「オサイチはその後一度も勝てなかったんすね」
オレ「あの宝塚記念で満足ちゃったんだろうな」
マスター「あのオグリに完勝したんだからな」

今夜のスナック・パドックは懐かしいレースの話で大いに盛り上がった。今回もマスターがオールドパーのハイボールを作ってくれた。「買わなかったんだから金は残った訳だろ？」とマスターが聞いて来た。「帰りに府中のオケラ街道沿いの居酒屋で一緒に行った仲間と飲んで泡と消えたのさ」オレが当時を振り返る。「なるほど！」ガミが頷いている。「成長が欠片もねぇな」マスターが切り捨てる。「ほっといてくれ」虚しさが３３年ぶりに降臨、実は最終レースに結構ぶち込んでバブル化したことを内緒にしておいたのは言うまでもない。悪しからず・・・・