592件のひとこと日記があります。
2023/06/25 20:59
スナック・パドック「2023・宝塚記念」その7・レース後
マスター「なっ、強い馬は強いんだよ」
オレ「確かに完勝だな」
ガミ「後方待機馬が最後に弾けたレースだったっす」
マスター「武豊が理想的なレース展開に持ち込んで"さすが"と思ったけどな」
ガミ「イク君はドバイで逃げ切って勝ったって言ってたので先行するかと思ったっすけど」
オレ「一流馬はどんな展開にも適応するってコトだな」
イクイノックスは冷静なレース運びで夢の祭典の勝者となった。2角を回って向こう正面に差しかかった時には最後方。向こう正面中央から仕掛けて3角ではスパートして勝負所の4角では大外を回って中団に上がっていた。そこからの脚色は世界ランク1位のそれを見せてくれた。伸びる伸びる、それほど大きなアクションではないのにスピードが他馬と違っていた。先頭に立ったのは残り100m付近。武豊・ジェラルディーナを抜き去った。イノックスと同じ競馬をした池添・スルーセブンシーズが2着に入り、直線で競り負けた鮫島駿・ジャスティンパレスが3着。松山・ヴェラアズールは8着に沈んだ。
マスター「マッチ対決はいただきだな」
ガミ「完敗っす」
オレ「スタート直後に負けは覚悟したぜ」
マスター「1.3倍しか付かなかったから助かるよ」
オレ「松山さぁ、あんな走りじゃダメなんだよ」
今夜のスナック・パドックは夢の祭典の結果で盛り上がった。ガミは、イノックス−パレスのワイドで儲かったようだ。「2.4倍あったっすから」ニヤニヤが止まらない。そのガミの笑顔が気に入らない。オレはマスターの奢りでオールドパーのハイボールをしこたまアオっている。「ムーアに電話して乗り方を教えてもらったのか?」「松山が追うと首を上げてイヤイヤをしているように見えたのは俺だけか?」不満が雪崩のように口からこぼれて来る。「まぁまぁ、今回はイク君の素晴らしい勝利に乾杯しようじゃないか」マスターがグラスを上げる。ガミもグラスを上げる。奢ってもらってる俺も「乾杯!」素直に応じる。また宝塚記念という大レースが目の前を通過して行った。終わってみれば何の事は無い、ただ虚しさが通り過ぎるだけなのだ。いつものコトじゃぁないか、そうやってまた次のレースが平然とやって来るのである。さぁ行こうぜ!