スナック・パドック「2023・ベテラン騎手」その１・江田照騎手

マスター「江田照男かぁ、渋いところに目を付けるなぁ」
オレ「動く馬は確実に持ってくるからな」
ガミ「人気薄を馬券に絡ますのを何度か見てるっす」
マスター「３３年も走ってるんだな」
ガミ「武さんより３つ若いんすよね」
オレ「１年前には一日全レースに乗ってた記憶があるなぁ」

６月25日東京３R・３歳未勝利戦・ダ1400ｍで２人気のピエフォール(牡３・鹿毛・蛯名正厩舎)を１着に持って来て、今年３勝目、通算964勝目を上げた。570kgもある大型馬を先行させ、４角３番手で回って直線抜け出し堂々の勝利だった。３３年目の大ベテランである。大きなアクションは無い、目立とう精神は衰えている。その分、無駄な動きは無く馬の長所を引き出す小さな動きを随所に見せてくれる。蛯名正調教師が安心して馬を任せられるというのは頷けるところである。

マスター「江田照といえばやっぱプレクラスニーだよな」
オレ「マックィーン降着の繰り上がり優勝だったもんな」
マスター「江田照２年目の秋の出来事だった訳だ」
オレ「憮然とした武豊の顔が忘れられないよ」

今夜のスナック・パドックはベテランジョッキーを応援する場となっている。もう大レースに騎乗することは無いだろうが、日の当たらないくすぶっている馬たちの水先案内人としての役割を率先してやっているイメージがある。今年４月に落馬して左鎖骨を骨折しまって２ヶ月レースから離れていた。
ガミが言う「あれは若い騎手だったら無傷で着地できたと思うっす」確かに落ちるまでに少し時間があって落ち方を自分でコントロール出来たように見えた。「歳を食うと反射神経が鈍ってああなるのさ」マスターはそう言って鎖骨を撫でる。「歳を食う」江田照には禁句である。しかし、さすがの江田照も体力の衰えを痛感しているに違いない。焦らずのんびりと人気薄馬を上位に持って来て掲示板を賑わしてもらいたいものである。応援してま〜す。