ケンちゃん桃子のケイバ四方山話「美駒・その１」中山

ケン「長い夏の北海道遠征を終えて美浦に帰って来たんだな」
モモ「お帰り！美駒ちゃん」
ケン「その初日、９月13日(土)中山１Ｒ、見たか？」
モモ「見たわよ、直線強烈な追い上げでハナ差の勝利、お見事だったわよね」
ケン「ダ1800ｍであの測ったような差し切り勝ちはベテランの技だろ」
モモ「大外枠(11頭立８枠11番)からのスタートだったわよね」
ケン「デールエルバハリ(牝２・鹿毛・杉山佳厩舎)は元々前に行く馬じゃないからゲートを落ち着いて出て外から内側を伺いながらのレースになった」
モモ「美駒ちゃん、スタートは上手だもんね」
ケン「最初のコーナーは７番手で回った」
モモ「落ち着いて乗ってたわよね」
ケン「３コーナーで６番手に上がって、４コーナーで内に入り５番手に上がった」
モモ「さぁここからよ〜」
ケン「直線残り200ｍで３番手に上がって先頭までは４馬身差」
モモ「行け〜美駒ちゃん！」
ケン「全身を柔らかく使った追出しフォームで、左ムチを一発、ゴール前で右ムチに持ち替えて一発」
モモ「差せ〜」
ケン「先頭を走るパレスノハレブタイ(牝２・栗毛・津村・鈴木伸厩舎)と馬体が合わさったのはゴール直前だった」
モモ「そこからグイッと伸びてのハナ差での差し切り勝ち」
ケン「これは凄い、お見事！」
モモ「美駒ちゃん、確実に成長してるわね」
ケン「キング姉さんのお陰だな」
モモ「そうね」
ケン「１コーナーを回る時に美駒の尻が映し出されたけどキング姉さんの尻に似て来たな」
モモ「えっ？」
ケン「丸い大きなお月さま尻だったぞ」
モモ「？」
ケン「あの尻なら今後が楽しみだ」
モモ「楽しみって何よ？」
ケン「男の騎手の目線を釘付けに出来るな」
モモ「？」
ケン「相撲の猫騙しみたいなもんだけどな」
モモ「それもひとつの作戦よね」
ケン「このレースの勝ち方を見て厩舎サイドは見方が変わると思うぞ」
モモ「そうよね、騎乗依頼が増えるんじゃない？」
ケン「重賞に乗れる日も近いんでないかい？」
モモ「楽しみだわ」
ケン「尻も積もれば山となる、ってな」
モモ「何よそれ」