災害列島 続

いつもの夏なら海に 燦々と照りつける太陽がきらきらと波間に宝石を散りばめている
今年はあの太陽はどこへ行っちまった
重なる雲が波のように現れ
青い天使の衣に
まとわりつき
青からグレーに変えゆく
そして 黒々とした模様に 線上の光を放ちながら 闇の中に消えてゆくばかり
どこもやり場のない涙を海に変えてしまった ……………………………………あの頃の浮き輪をさがしてひとつ もうひとつ 波を越えてゆく
漂う あのままの姿を
生きている
原像を
今も映している
わたしの浮き輪

おねがい おひさま もう一度 照らして
浮き輪の中のひとつの命を

~+~"この詩を捧げます
［題］ある祈り √ｽﾐﾚ