まじめでバカ

最近、自分がかなり生真面目で馬鹿だったと思う。 ずる賢い生き方が出来なかったと。

随分むかしのこと。
関西の総合大学で医学部を新設すると言う。ウチに出入りしていた理事長の息子が言っていたなぁ…それで高校生になったばかりの私に入らないか、と奨めていたなぁ、その時の私は医師になれとはびっくりだったなぁ、私は私立の女子高に通っていたから驚いていた。医師とはかなり勉強が出来た人間で阪大に入らなければなれないと思っていた。それなのに、私立のマンモス大学の医学部に入らないか…そんなこと出来ることにばか正直に驚いてしまった。

その機会にまんまと乗っていたら、私は女医になっていただろう。 特権階級意識を嫌い、自分の現実を知りすぎていたばかりに嫌だ、と直ぐに返答してしまった。
もっと甘ったれで、カッコつけのズル子だったら、肩書き重視社会で悠々と天狗の鼻をして、人を見下して気持ちよく生きていただろう。
ばか正直に未来はなかった、とようやくこの年になって気が付いた。