２０１４ブラジルW杯　〜日本敗退に関して〜

結論から申すが、今回の日本代表の結果は妥当であると拙者は思う。

日本は、国内プロリーグ成立23年でＷ杯に出場5回。
そして決勝Ｔを2度経験している。
これは素晴らしい事である。

しかし、たかだか20数年で世界のトップに躍り出る事が出来る程サッカーは甘くない。

サッカー無しの世界なんて考えられない、という感覚は多くの日本人にはない。
世界の強豪国ではどうか。
これが根本的に生まれる、決定的な世界との差であり問題点だ。

監督の采配、選手のパフォーマンスなど
これと比べれば大した問題ではない。

敗退という事実を通してサッカー日本代表関係者各位は勿論、
マスコミ、そして我々サポーターも大きな反省が必要だ。

まずサポーターは代表戦だけ騒いでいないで、
Ｊリーグや高校サッカーを見てもっとサッカーを知る必要がある。
もちろん海外リーグも熟知しておく必要がある。

メディアも批評をハッキリするべきだ。
特に悪い結果に対しては、大々的に、強烈に批判を行うべき。
毒舌芸能人が流行る風潮であれば、簡単だろう。

海外の強豪国は批判に関しても超一流で、まるで容赦がない。

優しさや温かさが溢れる日本の国民性は、他国には無い大きな武器だが
弱点でもあるまさに諸刃の剣だ。

『良く頑張った、お疲れ様。』というのは、当たり前。

辛くても、批判する勇気も必要なのが現実だ。

選手の言葉とは裏腹に、そのプレーはやはり消極的だった。

今思うと選手の強気な発言は、自らの自信の無さを振り払うために
自らを鼓舞するものだったようにも思える。

個人批判は好まないので控えたいが、全体として消極的。

攻撃陣は、撃てる時に撃たず、パスを選択。

守備陣は、ラインを下げすぎだし、諦めるのが早すぎる。

もっとも、最後のコロンビア戦は見ていて久しぶりに面白いと感じた試合だった。
結果こそ１−４の大敗ではあるが、終始『前へ』という一貫性は感じられた。
内容も、２失点目までは確実に日本が上だった。

勝負の世界に『たられば』はタブーだが、
先制点が日本であれば結果は違ったかも知れない。

親善試合などの国際Ａマッチでは、
オランダ・ベルギー・イタリア・アルゼンチンといった一流国とも
互角に渡り合う力は有している。

しかし、両者が全身全霊をもって激突するＷ杯においては、何か足りない。
圧倒的なまでに、相手に凌駕される。

この不足を補うのは容易ではないだろうが、
期待はしたいし、信じたい。

今大会の悔しさを、無駄にしてはならない。