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2021/04/29 09:32
トウショウピストから学ぶ日高生産馬攻略法
トウショウピストは、サクラバクシンオーの肌にヨハネスブルグという血統の9歳現役馬だ。もう60戦も費やしているのに衰えを知らず入賞を繰り返している。
わがセカンドエフォートやララパルーザはともに8歳馬で、約50戦目を迎えようという今もなお勝ち負けを繰り返すほど元気だが、それは下位クラスでのもので、トウショウピストのすごいところはオープンクラスで入賞を繰り返しているところだ。繰り返すが9歳、60戦の馬が、である。
母はシルクとも縁が深い女傑シーイズトウショウで、彼女もまた現役時代をタフに長きにわたり活躍した牝馬だった。
短距離馬のピークは短く、とくに2歳戦で活躍するような馬の衰えは凄まじい。しかしこの牝馬のピークは凄まじく長く、その秘訣は(内包する)『ノーザンテーストは3度成長する』から来ているのかもしれない。
母の血ばかりに目が行きがちなトウショウピストだが、実は父のヨハネスブルグもまたタフな仔を出す特徴がある。
代表産駒のネロは2歳8月の時期に新馬勝ちするほど完成度の高い馬が7歳47戦まで現役で走り続けた。その中には重賞勝ち2つも含まれる!
ヨシオに至っては73戦6勝で今もなお現役だ!
活躍馬の血統表もさることながら、戦績表を見ることがある。すると大体の競走馬にはピークというのがあって、それが前(2歳)なのか後ろ(古馬)なのか、偏りが見られる。
函館2歳Sや小倉2歳Sを勝つような競走馬は3歳春以降尻すぼみなものが多い。
一方で、新馬戦から勝ち上がるまで数戦要してやっとの思いで勝ち上がった競走馬が4歳のある時期に連勝し重賞を勝つケースもよく見受けられる。
トウショウピストの戦績を見て欲しい。このような戦績は希少だと思う。
管理調教師のお手柄とも思われる。普通ならば二桁着順が続けばいわゆる『頭打ち』で諦め、引退させるケースが多いが、このトウショウピスト、幾度と能力の限界を思わせる二桁着順の連続から一転して入賞ゾーンに入るような成績を繰り返しているのである。
これこそが、『ノーザンテーストは3度成長する』のモデルケースであり、またノーザンダンサー系のタフさなのである。ここに日高生産馬の生きる道が隠されていると思うのである。