学生時代

学生の時、それはそれはモテていたらしい。
全学年から注目されていたと後になって聞いたのだけど、そんなの直接言って貰わないとわからないわけでして
学校中のアイドルとしての自覚が無いまま卒業してしまった。

それというのも、中学の時から競馬に夢中で、授業中も気が付くとノートがダビスタの最強配合のシミュレーションで埋め尽くされたり・・・

図書室サラブレという競馬雑誌を持ってきて読んでる後輩がいて思わず声をかけてしまってそれをきっかけに仲良くなって
ダビスタで育てた馬をお互いに戦わせようということになって、それからというもの夜に自宅で馬を育てて放課後、後輩の家に行って対決・・という中学時代を過ごした。

放課後いつもその後輩と一緒に下校するから、周りからは完全に付き合ってるんだと思われていたようだ。

ダビスタだけじゃなく、はじめの一歩のボクシングゲームやパワプロ、ウイイレ、鉄拳、ぷよぷよ等、対戦ゲームで遊んでいたり、後輩はジャンプ・マガジン・サンデー・ヤンジャン・ヤンマガ・サラブレを買っていたので、それを読むだけ読んで帰ったり、まったくもって恋愛とかドキドキするようなことにはならなかったわけで
学園のアイドルを独占していた後輩ｸﾝも、｢今日も来るの？｣とか、拒絶はしないものの、たまには一人の時間が欲しいとか思っていたようだけど、本棚の小説を読み始める事によって、彼の部屋は私の図書館となったのである。

ベッド独占して読んでて寝てしまうこともあったけど、女として見られたことは一度もなかったようだ。

ウイイレでゴール決めた時、やった?って喜んだ瞬間、彼の家の棚に頭強打してしまった時は
｢大丈夫！？｣って青ざめた顔で心配してくれたかと思ったら、棚の上のジオングのプラモを心配してたのであった。

もしこの後輩と知りあわなかったら、先輩や同級生や後輩からいっぱい告白されて、ドキドキワクワクな学園ライフが送れたのかもしれない・・・