21世紀枠関東東京推薦校・藤岡中央高校

藤岡中央高校は藤岡高校と藤岡女子高校が統合して出来た新設高校である。

学校としては歴史は浅く、まだ開校して10年程度である。ただ、前身の藤岡高校は、「幻の甲子園出場」経験を持つ不運の学校なのだ。

今から61年前、夏の北関東予選決勝で栃木・足利工業と対戦した藤岡は、延長15回裏に二死満塁から、ライト前ヒットでサヨナラ勝ちをした、はずであった。

甲子園初出場！となるはずのところ、あろうことか一塁ランナーがホームインする三塁ランナーを見てしまい進塁せず、二塁でフォースアウトになってしまったというのである。

喜びのあまりの凡ミスとしては、痛恨の極みである。この試合、足利工に競り負ける訳であるが、この後、藤岡が一度も甲子園に出場すらした事がなく統廃合されてしまうのだから、更に不運に感じてしまうのだ。

私の生まれる、遥か昔の話とはいえ、今回の藤岡中央の21世紀枠・関東東京地区推薦は、少なからず因縁も感じる。

藤岡高校の不運は、今度こそ晴らせるのだろうか。それとも、またお預けになるのか。

当時の選手たちが甲子園出場を果たせる訳ではないが…。藤岡高校野球部の無念としては、晴らさせてやりたい気持ちである。