憧れの愛媛野球。

かつては松山商業という、全国屈指の実力校を擁し、永く選手権の勝率１位を誇った愛媛県。

東予地区には今治西や西条、川之江や新居浜商業。松山市近郊には松山商業の他新田、済美。南予には南宇和、宇和島東等々。十指に余る強豪校がひしめきあっていた。

一色、上甲といった名将が去り、宇佐美、沢田といったベテランもそろそろ引退という状況。打破するには、若手の台頭といったところだが、今西・大野氏は、かつての名将たちのようにスパルタではなく、自主性を重んじている傾向にある。

高校野球の本質は部活動における人格形成だから、本筋は間違っていないのだが。

かつての野球王国を知る人間からしたら、昨今の愛媛勢の低迷は寂しい限り。弱小だった我が群馬が、稀に勝ったりすると、それは嬉しかったものだ。

昨年、済美が愛媛復活の兆しを見せてくれた。上甲野球が、新監督に見事に受け継がれていたのだ。

これはしばらくは私学に頼っても良かろう。済美・松山聖陵・帝京第五。夏将軍が蘇るまで、しばし健闘を期待したい。

未だ踏み入れたことのない愛媛だが、私にとっては永遠に憧れの土地である。