バウムクーヘン。

バウムクーヘンの話を少し。

お友達の日記に、きなこ味のバウムクーヘンの写真をアップされてたので、ここぞとばかりに書かして頂く。

日本で最初のバウムクーヘンは、被爆前の原爆ドームの中で作られた。

原爆ドームとは、当時の広島県知事が広島県の産業の発展の推移を後世に伝えようと、旧広島播の米貯蔵庫があった場所に、広島県産業奨励館(物産陳列館)として建てた建物である。

チェコ人の建築家、ヤン・レツルによって設計され、1915年に建立された産業奨励館は、全国菓子博覧会の会場になるなど、市民に親しまれた建物だった。

広島港の沖にある似島に収容された、ドイツ人の菓子職人の捕虜が、その菓子博覧会で作ったというのが、そのバウムクーヘンなのである。

幾重にも巻かれたバターのスポンジの層が、なんとも言えない触感と風味を醸し出す。

アタシは安物でも、高級でも、何でもオッケー。バウムクーヘンを日本に広めてくれた菓子職人の方に、アタシが広島県知事だったら「県民栄養賞」あげただろうな。

世界遺産級に旨いもの。