261件のひとこと日記があります。
2018/11/17 08:14
思いで。
冬になると、わが群馬では強烈な西風が吹く。赤城山を越えてくるその風は、関東平野一帯まで吹き荒れる。通称『空っ風』。
赤城の麓・前橋、伊勢崎、太田。強烈な風は、昔から農家を悩ませていた。浅間山の火山灰の降り注いだ地域であり、稲作より麦の育成が適していたため、稲と小麦の二毛作が主であった。
まして『東の桐生』で知られる絹織物の産地に近い太田では、かつては大半の農家が冬場を養蚕に充てていた。家の西側に大きな納屋がある家が目立つのはそのためである。
そして必ず、その納屋を守るように防風林があった。どの家も、納屋の何倍もの高さの木々が悠々と立ち並んでいた。麦畑は、大量の土埃を撒き散らすからである。
アタシの実家の直ぐ東の家には、天高く聳え立つ柿の木と、それは立派な竹林があった。夏になると、夕刻にヒグラシが鳴く。それは風情があった。
区画整理が進み、我が家から見渡す家々の数は、それこそ何十倍にも増えている。ポツンポツン。畑の中に点在した家々は、今や民家に囲まれどこにあったのかも検討がつかない。
そして、その防風林は。もはや役目を失い、その姿を消してしまった。
時代の移り変わりだから仕方のない話なのだが。あの時代の景色、また見てみたいと思う時もある。
夏になると特に。そして、晩秋の今時分。寒いのは嫌だけど、大風に揺れつつも勇ましいあの木々の逞しさ。その回りにはまた立派な生け垣が聳えていて。
生け垣の間の道を歩けば、まるでそこはトトロの世界。良かったなあ。
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マイマイ(+9)さん
あかささん。高崎駅前から東へ伸びていた道。
競馬場先は環状線で行き止まりになっていたと思いますが、今は354バイパスに繋がる立派な幹線道路です。
便利になるのはいいんですけれど。思いである景色が失われてしまうのはなあ。
空っ風も年々弱くなっている気がします。あの学生時代に苦しめられた大風は、年に数回程度吹く位かなあ。 -
あかささんがいいね!と言っています。
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あかささん
マイさん、こんばんわです。
今あの空っ風を浴びる自信はないです(笑)
でも、田舎の雰囲気は残して欲しい気持ちもありますね〜。 -
マイマイ(+9)さん
ヴァーさん。そうそう、かかあ天下だけは今も変わらずです。
群馬は女性が強い。アタシの先月の残業70時間近くいきましたから、明細を見た女房は『もっと稼げ』とほくそ笑むんでしょうね。
男女の立場は変わっても強いのは女性。男が優しいと取って貰えないのもいかにも群馬の男共の哀愁を感じます(泣)。 -
ヴァ―さんがいいね!と言っています。
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ヴァ―さん
前にも話したように父とのドライブは埼玉、群馬方面が多かった(^-^)そしてお正月には半強制的(笑)に高崎のだるま市に連れていかされましたね(行かないとむくれる)
上州名物『かかあ天下と空っ風』妻が気の強いと思われますが、勤勉な女性が養蚕に携わり一家を支えていた男共の出る幕なし(笑)
どこまでも続く桑畑…懐かしいですね